吹雪士郎

□眠さには耐えられません。
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吹雪士郎。

DFもFWもこなすという天才サッカー少年。


イメージは雪のようにほわんとしたいつもニコニコしている感じ。

少なくともイナズマジャパンのメンバーはそう思っている。



いや、そう思って『いた。』



「……ん。ぅ?」


「あ。
吹雪君起きた??」



今は午後の練習中。
ライオコット島に行く前のこと。


吹雪は韓国戦で足に怪我を負ってしまったため練習することができず、
ベンチで皆の様子を見ていた。



30分位すると眠気が襲ってきたのか
置いてあった予備のタオルを枕代わりに寝てしまっていた。

監督はしょうがないからと言って秋に監視を任せてそのまま放置していた。



で、今起きたわけである。



「ぁれ?……きにょ…さん。」



寝起きで呂律が回ってないみたい。
可愛いと思う反面、

きにょさんって…
私のみよじは木野なんだけど…;


普段からタレ目の翡翠色が眠気からか更に下がっていた。



「凄く気持ち良さそうに寝てたのよ。
かれこれ2時間も。

皆は疲れてヘトヘトみたいだけど。」



吹雪は焦点があっていない目でぼぉっとグラウンドの様子を見ている。


ちなみに今は2チームに分かれての練習試合中。

流石の皆も疲れたのか、動きが鈍かった。



「木野さん。」

「え…ぁ…。」



しばらく眺めた後、
さっきまでの声と違う低い声で呼ばれたので思わず狼狽えてしまった。



「ちょっと立って。
後ろに下がって。」

「あ……はい…。」



下を向いていて表情は分からないが、
雰囲気と声音で逆らえない感じ。



どうしたんだろうか?
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