吹雪士郎
□「Ciao.Che cosa ha?」
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「おーい!パス!!」
「行くよ!!キャプテン!!」
「おぅ!!」
活気溢れるジャパンエリアの練習場。
「おし。いいシュートだ吹雪。」
「えへへ。じゃあもう一回!!」
怪我もすっかり直り、晴れてジャパンメンバーとしてライオコット島に来れた。
リハビリは辛いものだったが、なんとか耐えて頑張った。
本当に今、こうしてみんなと一緒にサッカーしてたら早く直って良かったと思う。
それに……
「あれ??あれ、フィディオじゃないか。
おーい!フィディオー」
フェンスに体を預けるように佇んでいる私服の彼―――フィディオ・アルデナに会えたのだから。
「フィディオ、何でこんなとこに??」
「あぁ、守。
ちょっと姫を迎えにね。」
「ひ…
「「「姫ぇーー!?」」」
彼がイタリア人で、愛を囁くのが日常茶番だと分かってるけど…
「あぁ、ちゃんと<士郎>って呼ばないと怒られちゃうな。」
「(あ"…今、目合ったかな…)」
未だに慣れないのが、現実です。