吹雪士郎

□夢から覚めたら
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それは僕が自室でサッカー雑誌を見ているときの事。



「吹雪…。」

「あれ?豪炎寺くん。
いつの間に…」




「吹雪…。
俺、初めて見たときからお前が…。」

「え?
何、そんな急に…。」



何だか異様な雰囲気。



しかも…近づいてくるよ!?

なんか怖い…



「ちょっ…豪炎寺くん!!」

「……。」

「え…何?
どうしたの?」


「…………。」


「何で近づいてくるの!!」





とん…





終わった。

後ろは壁、前には無言で近づいてくる豪炎寺くん。


袋の鼠状態。



「吹雪…。」


とん。


きた!!

しかも顔の両サイドを手で制御される。

完全に僕の逃げ場はない。



「ッッ…。」



なんか分からないけど腹を括っておこう。


チラッと目の前の完全におかしい豪炎寺くんを見てみると





「近いッ!!」




段々迫ってきていた。

もしかして僕、今襲われてるのかなぁ。

客観的に見るとそうだな。








あ。

豪炎寺くん睫毛長いな。

目も切れ目で僕とは大違いだ。












あと、10cm











こう見ると豪炎寺くんってすごくかっこいいな。














あと、5cm












今まで同姓からの告白はなかったとは言えないけど、襲われるのは初めてだな。














あと、3cm











こんなことしてたら天国のアツヤに怒られちゃうかな。













あと、







1cm―――














でも豪炎寺くんだったらこのまま―









――――――――――――――――――――






「ッッ!!

……。」

夢、か。

なんか妙にリアルだったけど…。





「あはは。そんなわけないよね。

あははは…


は……





はは…。」




でも、豪炎寺くんだったらこのまま―

って…








ボッ!!!







「やだっ僕ったらなに考えてるんだよ!!///」


顔が熱い。




「顔洗ってこよ。」


そうだ。

あと30分もたったら嫌でも顔を合わせないといけないんだから。








「あ。吹雪おはよう!!」

「今日は少し遅いな。」

「吹雪くんにしてみればね。」

「ヒロトはいつも遅いだろ?」

「キャプテン、鬼道くん、ヒロトくん、風丸くん。
ぉはよう〜。」





よかった…豪炎寺くんは



「吹雪、おはよう。」



いました。







「……
おはよう。」

「…。」

「……?」






「吹雪。
どうかした……





すっ…







パンッ!!



「「「「え…☆」」」」

「あ…?
ふぶ……き?」


「豪炎寺くんのバカッッ!!

変態!!スケベッッ!!!」

((逃げ





「……。

何で俺叩かれたんだ?」



「バカ。変態。スケベだとさ…。」

「スケベなんだ。」

「いや俺、吹雪になにもしてないんだが。」

「頬触ろうとしたのがだめなんじゃないか?」

「でも今のは…







「「「「…完全に嫌われたな。ドンマイ☆」」」」














一方吹雪くん。




だっだっだっ



「あ。吹雪さん。

豪炎寺さんは…



「豪炎寺くんなんか知らないッ!!//」

「え…あ…はい…?」




やっちゃった…

でも、豪炎寺くんが悪いんだ。
顔近づけてくるから!!




でも、このドキドキはなに?
顔もさっきより熱くなってる。



豪炎寺くんのせい。




お腹空いてきちゃった。
ドーナッツ食べたい。











これも…
















もう!!全部豪炎寺くんのせいだぁ〜!!///
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