吹雪士郎

□拝啓 お前へ
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これの続き


士郎へ

やっと返事書けるようになったのか、お前は引きずるからな。
まぁ早く立ち直ってくれて俺も安心だ。

キャラバンの時は事情があれどキツいこと言って悪かったな。
俺の方こそ謝るべきだ。

紹介したい人?
友達か?

…恋人





……だったらしっかり俺が見極めてやらないとな。


「どうぞ。入って。」

「お邪魔します。」

…フィディオ・アルデナ?イタリア人なのか。
イタリア人は浮気性って聞くからな、士郎に悪い虫が付かないよいにしないと。

「わぁー。
ここが吹雪の部屋か。」

「って言っても来たばっかりだし何にも面白い物なんてないよ。」

っていうか、もぅ部屋に上げてんのか!?
お前は男と言えどその外見と性格、
可愛さの塊なんだから易々と男を上げるなよ!!

北海道?
あぁ、俺の身体の方な。
心ってか魂はいつもこの写真立てにあるんだけどな。


「あれ?
これは…??」

あ。
なんか近づいてきた。

「あぁ。
それはね。
僕の弟、



吹雪アツヤだよ。」


これがフィディオ…
なかなか顔は整ってる…が!!
だが、問題は中身だからな。

「アツヤって…士郎の双子の。」

「うん。
でも、全然似てないでしょ?
似てるっ言ったらお父さん譲りのグレーの目くらいだし…
髪色も正反対だし、性格だってアツヤは何でも考えるより先に手が出ちゃうし。
それで何回問題が起こったことか…。
お兄ちゃんは悲しかったよ。」

そんなら士郎だってよく問題起こしてたじゃん。
親衛隊の問題とかで。

「…。
でも、その頃はアツヤの事好きだったんだよね。」

こいつ…どこまで知ってんだ?

「性格とか反対だったけどね、だからこそ僕の持ってないものをたくさん持ってたんだ。

あと、見かけに寄らずハムスターとか大好きだし。
仔猫は何回拾ってきたか。
でもね、最後はアツヤがちゃんと大切に育ててあげるんだ。
そういえばイタリアには猫とか街にいっぱいいるのかな??」

こらっ!!そんなとこまでしゃべるなよ!!
そんな…
お…俺は別に小動物とか好きでも何でもないからな!!///


「……。」

ん??
……。

「フィディオくん?」

ぎゅっ

「へ☆
な…どうしたの!?」

なっ…。
おまえ!!勝手に士郎に抱きつくなよ。
こらっ!!

士郎も髪撫でるなよ!!

「士郎はさ。」

なんで、顔埋めたまましゃべってんだよ!
離れろって。

「俺の恋人なんだよね。」

まさかこいつ…

「…う…うん///」


「アツヤは?」

「え。」

「アツヤの事はまだ好きなの?」

当たり。

何でいっちょまえに嫉妬してくれちゃってんだよ。

「嫉妬してくれたんだね。

でも、今はちゃんとフィディオくんが好きだから」


ぎゅっ。

はぁ。
何だこのバカップル。


「フィ…フィディオくん。
痛いんだけど…;」

だがなぁ士郎が痛そうなんだが。


さわさわ…さわっ。


「!!??////」


やつの手が士郎の背中に回って…。

って!!



「こら!!フィディオくん!!
なにやって…ひゃあ!!!
ッダメだって。

アツヤだって見て………あれ??」

はぁ……
もぅ見てられねぇよ。


「??……

こら!!」


バチーン☆


「あぅ…
士郎。叩くことはないだろ!!」

「僕だってフィディオくんが変なことしなかったら叩かないよ。
もぅ、いいよ!!」

ぶっ!!
久しぶりに見た。
士郎の可愛い拗ね方!!((悩殺級

「わぁーー!!
ごめんって;
ね?」

そうすると慌てて機嫌をとるやつ。
なかなかいいコンビなのかも知れねぇな。


士郎も笑顔だし、まぁ合格ってことかな??















ん??
あいつがなんか口パクで伝えてくる。













くすっ。








合格だ。
士郎、いいやつ見つけたな。














((アツヤ、士郎の事は俺に任せてください。
絶対幸せにする。

あと、アツヤには負けないからな!!))











上等だ。








俺は、兄貴が幸せなことをいつも願ってるぞ。
















((じゃあ、アツヤもそっちの世界でも幸せに元気でね。))
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