ロイリザ短編
□初日の出
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太陽が昇ってくる。白黒の世界にオレンジ色の光が映える。
徐々に照らされていく横顔は、いつになく美しい。
自然と、彼女の肩に手が伸びる。
ーーーあと少し。
ふと、肩に重みを感じて横目で見てみると、彼女の頭が肩にもたれ掛かっていた。
「リザ?」
「寒いんです」
素っ気なく返す彼女のほほが紅く染まっているのは朝日のせいか、それとも…
今度こそ、彼女の肩に手を回し、そのまま優しく抱き寄せる。
今年も一年、彼女と共に歩めるよう。初日の出に、祈りを込めながら。