★長編小説★

□Prologue
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「お弟子さん…ですか?」
 いつもと変わらぬ、父と二人の夕食の時、いつ振りに聞くであろう単語がホークアイ邸のリビングに響いた。
「ああ。明日の夕方からうちに泊まり込みで錬金術を学びに来る。だからすまないが、部屋を一つ空けてくれないか?」
「分かりました!」
 実は、お父さんがいつお弟子さんをとっても良いように、客間もいつも掃除してたんですよ。心の中でそっと、リザは父に話し掛けた。
「リザより4、5歳年上の青年だ。もし学校帰りに見掛けたら、道案内を頼む。」
「はい!」
 どんな人なんだろう?髪の色は?目の色は?
 夕食後、わくわくしながら客間を綺麗にし、リザは床についた。

 しかし…

「緊張しすぎて眠れない…」
 久々のお弟子さん、しかも泊まり込みと聞いて、なかなか寝付けないリザであった。
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