night light

□涙
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第一の少女、
綾波レイは消えた




第16使徒
アルミサエルとの
戦闘によって…




ーその夜ー




少年、碇シンジは
自らに一番近い
存在である女性に
言った




「…ミサトさん…出ないんだ…涙…」




「…シンジ君…私に出来ることは…これくらいしか…」




そう言って
ミサトはシンジの
手を握ろうとした
















ーやめてよッ!!!!ー
















その手を、
シンジは拒絶した




ミサトは気づいた


自分の陰の感情と
そこに見え隠れする

自分の弱さに…






その話には
続きがあった




誰も知らない
続きがあった…























「涙」














「…私…ズルくて臆病な女ね…」




ミサトは
そう呟くと、
自らの身体を
両手で抱き締めた




「…怖い…」




何が怖いのか?




「…怖いの…」




何が怖いのか?




「…怖いのよ…」




ナニガ、コワイノカ?




「独りになるのが…怖いのよ…」







+++++++++





「…冷たいよ…」





シンジは、
自らの手に手を重ね
呟いた




「…寒いんだ…」




何が寒いのか?




「…僕は…臆病だな…」




何が怖いのか?




「…ミサトさん…ごめんなさい…」




何故、謝るのか?




「……寒いんだ……」





ココロガ、サムイノ?








「…独りは…怖いんだ…」







シンジは
うずくまって
泣いた














+++++++++
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