紫陽花と向日葵 U

□第四十一話 「動乱」
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エヴァ六号機の
消滅と
そのパイロットの
戦死はネルフに
大きな傷跡を残した



そして、
その一番の被害者は
やはり他でもない
パイロットたちだった




レイはその知らせを
聞いたとき、
瞳を閉じ、俯いた




そして呟いた




「……アスカ……」





+++++++++





「…嘘よ!!」




シンジから
告げられた真実に
アスカはこう答えた





「…嘘なんかじゃない!!」




「アイツが死ぬ訳ない!!」




アスカは
今にも泣きそうな
顔でシンジを
睨んでいた




「…死んだんだ…
セイヤは…自分で
自分を殺したんだ…」






「信じない!!…アンタの見てない所で
アイツはうまく
やったのよ!!
だから、生きてる!!」




ほとんど
泣きそうな声で
アスカはそう叫んだ





ーパンッ!!ー






頬を打つ
乾いた音がした




見ると、
シンジがアスカの
頬を、右手で叩いて
いた




そして
そのシンジは
涙を流していた
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