文 テイルズ

□カウントダウン
1ページ/1ページ

※ホラー表現有ります。
フレユリ要素も有り。

世界が救われ、すべてが終わった。

それからユーリはまた気ままな生活を送っていた。

するとある日

「手紙?俺に?」

ドアの下の隙間から自分に宛てた手紙があったのだ。

「……送り主は書いてないな…なんだろう」

ユーリが手紙を開くと…

「…?…」

見ると手紙には大きく500と書かれてあった。

「500?」

意味が分からなかった。

しかもなんで俺に?

ユーリはその紙をごみ箱に捨て、自分はそのままベッドに寝転んだ。


「…水飲もう」

しばらく寝転んだ後、部屋を出て水飲み場に行くと…

「なんだ??」

水飲み場の台に、また紙があった。今度は498。

「…………?」

それ以降、至る場所に番号が書かれた紙があった。
しかもその番号は見る度に減っている。

「全く…どこにいても出現するんだな」

……………嫌な奴を思い出した。あの暗殺者もどこまでも俺を追いかけていたなあ…

ユーリは直ぐ様忘れようとしたが、忘れようとする度に逆に次々と思い出してしまう。

「……はあ…やれやれ」




それからまた何日か経ち、紙に書いてある番号は50となった。

まさかこれが0になると何かあるのか?

ユーリはそう思ったが、気にせず過ごしていた。



そして


残りが5を過ぎた時…

遂に友人のフレンにその事を気付かれた。

「最近なんか窶れてると思ったら…こうゆうことだったんだね…僕の部屋においで…」

「なんでだ?てか俺窶れてる?」

「ひとりでいるよりふたりでいた方がいいだろ?それに………」

「それに?」

「ユーリのこと…好きなんだから…」

「え……あ…」

「驚いた?でも事実だ」

「ああ…」

ユーリは何故か、冷静だった。

そしてその時間になった時………

「1……」

「ユーリ…大丈夫?………っ?!」

突如一緒に部屋にいたフレンが倒れ、ユーリは誰かに背後から抱きしめられる。

「ユーリ・ローウェル…」

ユーリを抱きしめたのは、自分が殺した暗殺者…ザギだった。

あの窶れた姿…自分が殺した時と同じ容姿だった。

「やっぱりお前か…薄々予想はしてたから怖さは無かったよ」

「クク…そうだろうなあ…死んでも俺はお前を追いかけた…そしてやっとたどり着いたんだ」

「で?俺をどうする気だ?」

「共にふたりだけの戦場へ連れて行ってやる」

「ふたりだけ…か…まあいいだろう…行け」

「ハハ…っお前を絶対殺してやるぜ…ユーリ・ローウェル」

こうしてユーリはザギに抱きしめられながら消えていった。





「ハッ…ユーリ?!」

それからフレンが目覚めるが、ユーリの姿は無かった。

代わりに一枚の紙が…

開いて見てみるとそこに書かれていたのは









『0』



end

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ