化学結合

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あたし達ピカピカの高校一年生にとって重要な高校生活一日目の昼休み
まあ生憎あたしは友達作るとかそういう系統ではないし暇っちゃ暇だが腹は減った
でもすぐ行かないとあの唯我独尊傍若無人な雲雀恭弥様が黙っちゃいない
あたしと隼人は顔を見合わせ「めんどくせー…」と呟きあった






「「……は?」」


だからさ、こんな反応しか出来なかったんだ





























「お昼持ってきた?」

「…は?」


獄寺は腑抜けしたような表情
あ、これは知ってる
この顔は俗に言う間抜けって言う「果たすぞ」
やっべ心無にしてなきゃいけなかったのに

よく分からない雰囲気に包まれて
雲雀は「どうなの?」とニコと獄寺を交互に見つめた



「え、あの、いえ
 教室に置いてきました 
 今から逃げる準備は万端にしてきましたが」

「そう、じゃあすぐに持ってきて
 獄寺隼人もね」

「いや意味わかんねーよ説明しやがれ、決闘じゃねーのかよ」

「何、僕と戦いたいの?受けてたつけど
 それより僕はお腹が空いた」



え、あの、は?
何をおっしゃってるのかしら戦闘マニアのはずの雲雀様サマは
あ、頭うった?!

何が起こっているのか全く分からずニコと獄寺はポカンと立ち尽くしていた



「何間抜けな顔してるの、早く持ってこないと昼休み終わっちゃうよ」

「間抜けだと?!」

「ニコ、ツッコむ余裕あったんだ」



こ、…これはアレだ!!
弁当を持ってこさせてそれを取り上げて「今日のお昼は抜きだよ」的な?!
もしくはあたし達が優しい雲雀に油断してる隙に後ろからバキ!!とか!?
初日から勘弁してくれマジぐれるぞ!



「すいません明日からはちゃんとネクタイ付けてくるんで弁当だけは許してください
 私もお腹が減りました」

「…?まあネクタイは付けた方がいいけど 
 お昼、一緒にどうかと思ってね」

「「…は?」」




冒頭に至る




「何かこういうパターン多くね?」
「これが管理人低クオリティ!」




屋上は誰もいない
当然か、ほこりっぽいし砂が飛んできて目に入れば痛いし
塀が高くてまともにグラウンドなんて見下ろせないし

むしろ空気籠ってたり日差しが暑かったりして

いいとこなんもねーし




「誰も群れてないし、とても良い場所だと思うよ
 まあ僕が屋上は僕と亜古川ニコと獄寺隼人以外は入れないようにしたんだけど」

「今とてつもない発言を聞いた気がした、そして言ってる事が矛盾しているよ
 あたし達三人で群れてるよ」

「奇遇だなニコ、俺もだ」

「これが夢オチだったらどれほど笑えるだろうか
 いや笑えない」

「何故に反語?分かる人にしか分からねーぞソレ」

「ねえさっさとしてくれない?咬み殺すよ?」


「「行ってきまっす☆」」





あたしと獄寺は校舎に向かってダッシュ
ここまでドキドキしたダッシュってない
まるで小学一年生の初めての運動会の気分
そう、ドキドキしすぎて自分が走ってるのか走ってないのか分からない、そういう状態


つーか隼人に☆はねーな!!(笑)




まあとりあえず今言えるのはそんな事と




雲雀が変だ。





という事だ







昼休み前半
((持ってきました))
(早かったね、えらいえらい)
((ぞっ…))







       

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