Story
□兄貴が先生!?[第3話]
1ページ/1ページ
―――――第3話『校長先生』―――――
〜快彦〜
休み時間。俺は昌宏と話をしていた。
昌宏「お前、ホントに両方の坂本先生嫌いだな。」
いや、別に嫌いなわけじゃねぇよ?俺の兄貴だしさ。
ばれないためにやってるだけで。
「2年3組の坂本くん。坂本快彦くん。校長室まで来てください。」
いきなり放送で呼び出された。
昌宏「お前、なんかやったの?」
快彦「べつにやってねぇよ。とりあえず行ってくる。」
昌宏にそう言って校長室に向かった。
快彦「失礼します。」
校長「ああ、君が快彦くんか。」
快彦「あ、はい。」
校長「昌行くんと博くんにまだ弟がいたなんて。」
ああそう言えば校長先生と兄貴達、仲良いって。
快彦「ちょっと年が離れてるもんで。それに校長先生が兄貴達を雇ってくれたって。」
校長「あの2人現役の頃はよくここに遊びに来てくれたんだよ。いつも2人で。仲よかったなぁあのころは。・・あ、今でも仲いいか。」
快彦「で、俺に用ってなんですか?」
そう、俺はそれを早く聞きたかった。兄貴の話じゃなくて。
校長「見てみたかっただけだよ。昌行くん達の弟をね。・・おい。昌行先生、博先生ちょっと。」
校長先生は戸を開けてなんか言ったようだ。
昌行「なんですか?」
校長「弟を呼んだんだよ。」
昌行「ああ、快彦。」
そこに来たのは兄貴と博兄。
校長「やっぱ面影が2人に似てるね。」
快彦「似てないっすよ。こんな兄貴なんか。」
校長「似てるよ。笑顔なんか博くんに似てるし。ちょっと短気な所は昌行くんにそっくりだ。それに3人とも素直じゃないしね。」
昌行「俺、短気じゃないっすよ?」
いや、短気だな。
校長「友達と喧嘩してよくここに呼び出されたのは誰かね?」
昌行「それは・・。」
えっ。そんな事あったの?それは初耳。
快彦「俺は短気じゃないっすよ。」
校長「まぁ、快彦くんはそれほど悪さはしてないようだけど、聞いてるよ。博くんからね。」
快彦「博兄ぃ。」
俺は博兄を見た。
博 「兄貴とよっちゃんはすぐ喧嘩するからね。それを先生に言っただけだよ。」
快彦「だからって言う事じゃないじゃん。」
校長「仲いいねぇ。それなのに教室ではつっぱてるんだ。快彦くんは。」
快彦「それはっ・・。」
博 「ばれないようにしてくれてるんだよね。よっちゃんは。」
快彦「そんなことっ。兄貴は嫌いだからやってるだけで・・。」
昌行「へぇ。俺が嫌いなんだ。後で覚えとけよ。」
久しぶりに楽しかった。人前で兄貴って言うのも久しぶりだし。