その他3

□先生は、
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先生は、昔からそうだったのかな?
誰にでも素っ気なくて、なんだか先生じゃないみたいで。
でも、バスケをしているときは誰よりも輝いて見えた。
そんな先生が大好きで、それでも先生はあからさまに私を避けていて。先生にはどの生徒にも平等に接しなければいけないという常識が備わっていないのか。まあそんな子供っぽいところも好きだけど。


「青峰先生、おはようございま…す…」


今日も、また。
目の前に私がいるというのに、挨拶さえも無視する。
ぶりっ子してるわけでもないし、香水をつけてるわけでもない。もしかしたら、気付かないうちに青峰先生の嫌がることをしていたのだろうか。

無視されるたびになにかを感じていた。
もう、無理なのかなって。
でもそう感じるたびに、私にはなにかが足りないのだと、諦めようと決断したことはなかった。


「青峰、先生っ!」

『……』


めんどくさそうにして無言で振り返る。
私を見つめる氷のような冷たい瞳が怖かった。逃げたくなった。
唇を噛み締めて一歩、前へと進む。一歩、一歩、ゆっくりと。
私は立ち止まって、青峰先生の胸に無言で紙切れを突きつけた。


「…破り捨てても、構いません。その覚悟は…できてます…。だから…受け取って、ください…」


青峰先生は、なにも言わなかった。ただ黙って私の両手に握られている手紙をぱっと乱暴に受け取った。
ありがとうございます、そう言いたかったのに、青峰先生はそそくさと歩いていってしまった。






先生へ

私は先生のことが好きです。大好きです。
でも先生は私のこと、嫌いです。わかります。だって先生のこと、ずっと見ていましたから。
でもそうやって自分の中で終わらせるのは嫌なんです。
だから、先生の口から、先生の言葉で、終わらせたいです。
もう話しかけたりしません。もう見たりもしません。だから、最初で最後のお願いです。

私のこと嫌いって、言ってください。





先生は、私のこと、嫌いですか?それとも、
(誰かが私の腕を掴むまで)
(あと一秒)

(20111010)
 

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