長編1

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次の日。
彼方は学校に来なかった。
そして、ブンちゃんも来なかった。


『(まさか…ブンちゃん…)』


俺は一時限目の授業も受けず、鞄を持ってとある場所へと向かう。






『…やっぱり……ここに居った…』


ここは、彼方の病室。
彼方が居るのは勿論のことだが、そこにはブンちゃんの姿もあって。―――きっと朝からずっと彼方に寄り添ってたんじゃろうな。ベッドにもたれかかって眠っていた。彼方を安心させるためなのか、手なんか握っちゃって。…嫉妬、なんかより、微笑ましいという気持ちの方が強かった。


『……が、…る、か』

『?』

『俺が…守るから…』


涙を流しながらそう言うブンちゃんを見て、柄にもなく胸が痛かった。







―――次の日も、またその次の日も、ブンちゃんは学校に来なかった。
彼方が意識を失って、もう一週間がたつ。


『今日、レギュラー全員で彼方のお見舞いに行こうと思う。丸井もいるはずだし』


幸村がそう言うと、全員が頷く。
…俺は、あれ以来病院には足を運んでいない。彼方のことが好きなのに…好きだと言ったのに。

怖い。ブンちゃんに彼方への気持ちが負けてると思うことが。そう、考えてしまうことが。
でも俺は逃げない。今日、ちゃんと話し合う。そう、決めた。





(20120106)

短いなぁ……
 

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