長編1
□始まりと終わり
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『…お前さんのこと、好きじゃ…』
「だから…、よろしく…お願いしますっ…!」
『彼方は…残り1ヶ月、なにがしたい?』
「…結婚、しよっか」
『ずっと忘れんっ……彼方は、俺にとって…最初で最後の最愛の人じゃからっ……』
「“雅治が本当に辛くなったとき、駄目になったとき、どうすればいいのかわからなくなったとき、私を思い出したとき、この鍵で私の机の棚を開けてください。彼方より”」
『彼方のぶんまで頑張ります。じゃから、もう一度…働かせてください』
―――……
『いらっしゃいませ』
そして今日も、君を待つ。
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