長編3
□03
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『柳生先輩と仲良いから、聞いてみれば?』、赤也の言葉を聞いて私は3年A組へと走る。
相変わらず先輩はキャベツを食べていた。うん、流石キャベツ先輩。
『おや、丁度良いところに』
「?」
『実は、お願い事がありまして』
「比呂士さんが?珍しい。なんです?」
『…春もこちらに来てください』
『なに?キャベツくれんの?』
『違います』
『ちぇー』
比呂士さん、意外と先輩の扱いうまいんだよなぁ。やっぱり、長いこと一緒にいると覚えていくんだろうか。
『…明日から3日間、学校はお休みですね』
「なに当たり前なこと言ってるんですかー」
なに?これはまさか比呂士さんなりのボケ?…うおお、ちゃんと突っ込んであげられなかったあああああ!
頭を抱え込むと、比呂士さんに肩を叩かれた。にんまりとした顔で。…嫌な予感。
『もしよかったら、テニス部の合宿に来ませんか?』
予感的中。というかなんで私達なんだ。自分で言うのもあれだが、人選ミスじゃね?
『いやー悪いのだけれどやぎゅりん。我々帰宅部の仕事は無事に家に帰る他ないのだよ。な、彼方』
「そーだそーだ!」
帰宅部副部長の名にかけて、ここは負けるわけにはいかないのだ!
『実は…合宿所にはキャベt『行こーぜー』……』
…先輩まじ殺す。先輩の鞄の中に入ってるキャベツチップス全部捨ててやる。先輩の机の上にあるキャベツ全部食べてやる。先輩の大嫌いなレタスに替えてやる。先輩なんて、レタスに溺れて死んじゃえばいいんだ。
『そういえば、きゅうりもあるみたいですよ』
「…しょうがない。先輩が心配なんで仕方なくついていきます」
『いや、今絶対きゅうり「先輩」
『絶対きゅ「先輩」…そっか』
『…では明日、朝8時に校門前集合です』
『「ラジャ」』
そう言うと、比呂士さんはにこりと微笑んだ。
(…仁王雅治のこと聞くの忘れてたあああああああ!)
(20120116)
安定のgdgd感(笑)