長編2
□8music
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『明日、学校祭だね』
「…うん、」
夢のそんな一言で、ふと思い出す。
最近ギターを握っても、ノートといくらにらめっこしても、歌が書けない。なにも浮かんでこない。
もう時間がないのに…。
「ごめん夢っ!さき帰ってて!」
もうバスが来るというのに。
私は夢中で走り出した。
□
「………はぁっ、」
全力で走ったはいいものの、急になにをしているのだろうと思った。
(高尾君がいるなんて、限らないのに)
屋上に行けば、初めて会ったときみたいにまた会えるかな、なんて。
屋上のドアを開け、あのときと同じような太陽の日差しを浴びる。
そこには、見慣れた影。
「…高尾君…」
“出会いは、少し前の屋上”
『ん?彼方ちゃん?!なんでいるの!?』
“いつのまにか、私と君を繋ぐ場所になっていたよね”
「高尾君に会えるような気がして…」
“いつもの場所に行けば君に会えるような気がして”
『奇遇っ、俺も彼方ちゃんに会いてぇなって』
“君の笑顔が全てを忘れさせてくれる”
「そっかぁ…」
“言葉で誤魔化すのは、ただの照れ隠し”
『…彼方ちゃん』
“君に名前を呼ばれるたびに”
『明日、学校祭だな』
“胸の鼓動が伝わりそうで、”
「…うん、」
“言葉だけじゃ伝わらない”
『楽しみじゃないわけ?』
“この気持ちを”
「あのね…明日、の、学校祭……」
“今すぐ君に届けたい”
『うん?』
“だからこの歌を歌います”
「明日、七時に…体育館に、来て…ほしいんだけど…」
“何度でも叫びます”
『?うん』
“貴方だけに…”
□
ギター片手にシャーペンを握り、すらすらと歌詞を書く。
頭に浮かぶ、高尾君への気持ち、全てを。
(20111214)
…みじかっ、てか意味不すぎやん(笑)
そして次で終わりです←はやっ!