短編3
□二度と愛さない
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俺はもう愛さない。
君も、俺も、この世のもの全て。
俺は一生憎んでやる。
□
初恋はきっと、俺の中で、形あるもの。
気持ちは見えないけれど、初めてだからこそ見えることってあると思う。
伝えたくても伝えられないもどかしさと、初めてという戸惑い、俺は全てを知って、全てを忘れたくなった。
初恋は甘くほろ苦く。それは理想でしかなかった。ただの幻想に過ぎなかった。
実際は甘くもなく、ほろ苦くもない。
ただ、憎い。
恋を知ると、彼女に関わる全てが憎くなる。
駄目なんだ。それでは俺はただの嫉妬深い人間。奴らと同じ、ただ憎いだけの人間。
人を想うと、こんなにも「自分」というモノをなくしてしまうのか。
俺は「自分」という存在が、怖くなる。
どうしよう。怖い怖い。恐怖に怯える日々。何かを叫びたくなる。口を開く。その瞬間。
突然、頭の中をなにかがよぎった。
―――だったら、止めればいいんだ。
人を愛することを。想うことを。
そうすれば俺は、不要な感情に縛られることなく、自由を得る。そして、自由に生きることができる。
こんな世界は、俺にはお似合いだ。
□
記憶の片隅で、初恋の少女の顔を思い浮かべた。
「あ、の…高尾君。私、高尾君が…す」
『俺さぁ、そーゆーの、重苦しくて、嫌いなんだよね』
「あ……」
『だから、バイバイ』
初恋は俺の中で形あるもの。
でも、
だからどうした。
二度と愛さない
(俺の記憶に)
(モザイクをかけて、)
(20111102)
お題提供:はちみつトースト様
…なにが書きたかったのだろう。
相変わらず文才タヒ(笑)