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IZUMI side


いつものように昼休みは三橋と田島の付き添いで7組に行く。

浜田は俺の後ろをついて歩く。

まぁ、いつものことだ。


『あれー?栄口じゃん』


ガラリと教室の扉を開けると窓際の席に水谷と机を挟んで栄口が座っていた。


『今日は雨で寒いから7組におじゃましたんだー』


まわりが温かくなるような優しい微笑み。

7組で弁当を食べてたんだ。

俺もこっちで食べればよかったなぁ。

あーやっぱ水谷にはもったいない。


俺は入口近くの手近な椅子に、どかりと座った。

田島はいつものように花井にタックルするように飛び付いている。

三橋も当然阿部んとこ。

俺の前には…やっぱり浜田がいるわけで…


『…んだよ』


じっと俺の顔を見てニヤニヤしている浜田を睨み付けた。


『いや…平和だなぁって、日常に感謝してんの』


『あっそ。』


わざとつれない言い方をしてみても浜田はニコニコしている。

浜田の視線から逃げるようにもう一度、教室をぐるりと眺める。

非日常は水谷と栄口がいること。

二人でなにやらしゃべっているのがわかる。


なんだ?

何かが違う…

何が違う気がするんだろ

頭に引っ掛かる何か…


『浜田、水谷と栄口さ、何かいつもと違わないか?』

『んー?そっかぁ?』

『わかんねーけど…やっぱなんか違うって!』


正体のわからないモヤモヤが気持ち悪くて俺は席を立ち二人の方に歩く。


『え、おい…いずみっ』


浜田が止める声が聞こえたが引っ掛かることは解決しなきゃ気が済まない。

二人の世界を邪魔するため、机を挟んで話す二人の横に椅子をくっつけ机に両ひじをついた。


『わ!なに?泉っ!』


水谷なんかムシ。


『栄口、元気?』


『う…うん。元気だよ』


元気…そうではあるな。

でも、近くに来るとやっぱりいつもと違う感覚がする。


『なんかあった?』


超どストレートな質問。


『!!な…なんか…って何?何もないよ…』


なんだ?この反応は?


『…ふぅん』


ちらりと見上げると、ぱっと目を逸らされた。

やっぱなんか変だ。


『ちっ、ちょっと!水谷!ニタニタしないの!』

『え〜!だってぇ〜!そーいう栄口だって顔まっかだよぉ』

『もー、顔見るな!』

『えへへ〜。かーわいいー。もっと見たーい』

『こ、こら、触んなよ!』

『なんでー?いいじゃん』

『ん〜vほっぺやわらかーい』

『や、くすぐったいってば』


ナニコレ!?いちゃいちゃ?

栄口は耳まで真っ赤になってるし、水谷の方はだらしないくらいにデレデレの顔。


『もしかして…』


これって、一線越えましたってヤツか!

なんとなく感じる違和感は二人の間に流れる空気だ!


唖然とする俺の後ろにはいつのまにか阿部と花井が立っていた。


『花井、今日は希望者のみのミーティングだ。ゆっくりじっくり聞こうじゃねぇか』





→下ネタ好きは男の証。理解ある方のみ次ページへどうぞ。
そんなの聞きたくないって方は逃げてください(^^;
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