裏小説

□彼女の逆襲・続編
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月明かりだけが差し込む、ほの暗い室内。

ボンヤリとした光の中に、重なり合う二つの影が浮かび上がる。


シーンという音が聞こえそうなほど、静まり返った中に。

荒々しく、雄雄しい息遣いと。切なく、泣いているような吐息と。

淫靡な、湿った音だけが響き渡っていた。


彼らにとっては果てしなく長く感じた、離れていた時間を埋め合わせるように。

激しく求め合い、溶け合い、混ざり合う。


もはやどこからが自分で、どこからが相手なのかも…分からないほど。

心も身体も、深く、深く繋がっていた。


ガジルが、両手でレビィの髪を優しく梳きながら、雨のようなキスを降らせる。

初めは小鳥がついばむように…そして徐々に深く。レビィの小さな口内を、蹂躙した。


永遠に続くかと思われたその行為から、彼は彼女を不意に解放する。


「んっ…はぁっ!ハァッ…ハァッ……ガジル…??」

「ちょっととばし過ぎたな……大丈夫か、少し休むか…?」

「ううん、大丈夫。ハァ、ハァッ…っていうか…やめないで……///」


レビィは耳まで真っ赤にしながら、最後は消え入りそうな声で彼の耳元に囁いた。

ガジルは愛おしさのあまり、おかしくなりそうだった。


「いい心がけじゃねえか…後悔すんなよ。」


こんな時でも、憎まれ口を忘れない所が彼らしいといえば彼らしい。

ガジルは繋がったままでレビィをひょいと抱え上げ、一気に体勢を反対に入れ替えた。


「えっ…!?な、何これ……;;」


ベッドに横たわったガジルの上にまたがる格好になり、初めての景色にレビィは戸惑う。


「お前の好きに動いてみな。」

「そ、そんな…いきなりそんな事言われても…分かんないよ///」

「……ま、それもそうだな…仕方ねぇか。俺が動かしてやるから、ジッとしてな。」
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