リクエスト作品

□お気に召すまま
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「コレをもらおうか。」

入って早々に店員に向かってエルザが指差したその先には、『彼のハートを鷲掴みvvv小悪魔系ベビードール』というPOPの文字。
黒いサテンの生地に紫色のレースという、挑発的なデザインの下着だった。


「へぇ〜。ジェラールこういうのが好みなんだvvv」

実に楽しそうに、カナはエルザの肩をポンポンと叩いた。

「…なっ!!こ、これはあくまで個人で楽しむ為であってだな、断じてジェラールの為では///」

「分かった分かった。……で?ガジルはどういうのが好みなんだい??」

「………へっ!?」

突然に思いもよらない話題を振られ、レビィは素っ頓狂な声を上げて口をパクパクさせている。

「あらら、固まっちゃったか…;ま、いいや。アタシが見繕ってやるよ!!…ええ〜っと、ああいうタイプが好みそうなので、アンタに似合いそうなのは…っと。おっ、これなんかどうだい!?」


軽く店内を物色すると、カナは一体の小柄なマネキンに着せられていたベビードールを手に取った。
上品なターコイズブルーの、ヒラヒラとした生地。
胸の下から裾に向かうラインがふわりと広がり、可愛らしいピンクのリボンがあしらわれている。
なるほど、デザイン的にはレビィのイメージにピッタリだ。
だがその可愛らしいデザインの反面、生地自体はスケスケで、更にはセットのショーツも同系色のTバックという、かなり扇情的なものだった。


「え…っと、これって裸にそのまま着るの?だって、全部見えちゃうよね!?///」

「当ったり前じゃん、そういうモンなんだから。大丈夫、これが嫌いな男はいないって!!結婚したらただでさえマンネリになりがちなんだから、たまにはこういうの着てガツンと刺激与えてやんなきゃvvv」

「そ、そうかなぁ……;;」

「よしっ、じゃあ結婚祝いはコレで決まりね!!エルザもルーシィも、いいよな!?」

「もとより、私に異論は無い。」

「ま、まぁ…レビィちゃんがいいって言うなら、それで……。」

会計を済ませ、半ば強引にレビィに紙袋を持たせると、カナはマネキンの髪に付けられていたハイビスカスの花を取ってレビィの髪に付けかえた。
「おしっ、可愛い可愛いvvv」

その店を出た後、四人はオープンカフェでお茶を飲んで別れた。
カナの「ちゃんと結果を聞かせろよ〜!!」という声を背に、レビィは逃げるように家路を急いだのだった。
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