リクエスト作品
□病める時も健やかなる時も
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再び10時間ほどの長旅をして、彼らは一週間ぶりにフィオーレ王国の空港に降り立った。
「はぁ……あっという間だったね。何だか淋しいなぁ……。」
「…しょげんなよ。これからはいつでも行けんだろうが?」
ポンポンと頭を撫でられ、レビィは嬉しそうにコクリと頷いた。
「ガジル、ちょっと耳貸して。」
「ああっ!?何だよいきなり」
「いいから!!」
歩きながら思い切り背伸びをして、レビィはガジルの耳元で何やら囁いた。
次の瞬間。
ゴツッという鈍い音と共に、突然レビィの視界からガジルが消えた。
驚いて振り向くと、彼は身体を屈めて足の小指のあたりを抑え、必死に痛みをこらえていた。
地味に相当痛かったらしく、肩が小刻みに震えている。
どうやら、動揺して柱に小指をぶつけたようだ。
道行く人がすれ違いざまに、何事かと床にうずくまる大男を見つめては去ってゆく。
『できてるといいね……ハネムーンベビー///』
レビィが耳元で囁いた言葉は、彼にとって予想以上の破壊力があったようだ。
本当に、飽きない人だ。
俺のガキ産め、とか平気で言うくせに、こういう事は恥ずかしいのだろうか。
レビィは笑いをこらえつつ、これから始まる彼との新しい生活に、胸が躍るのを感じた。
--END--
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この世界に飛行機が存在するのかは分かりませんが……
たまにはレビィちゃんに甘える弱弱しいガジルさんを書いてみました。
瑠榎様、リクエストありがとうございました!!