リクエスト作品

□ようこそ、この素晴らしき世界へ
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「シャドウ・ギア」…言わずと知れた、妖精の尻尾の中でも古参の部類に入るチームである。
層の厚いフェアリーテイルの中では、長きにわたって「万年中堅」の位置に甘んじていたが、ジェットやドロイの人が変わったような頑張りもあって、今や主力チームの仲間入りを果たそうかという勢いであった。
その日も、やや骨の折れそうな盗賊退治の依頼を引き受け、彼らは現地に向かう途中であった。

「……しかし、あれからもう1ヶ月以上経つのか。レビィがあの野郎と本当に結婚しちまうとはなあ。」

彼女の顔が一瞬曇ったのを見逃さなかったドロイは、すかさずジェットを諌めた。

「おい、よせよジェット…今さら;;」

「いや悪ぃ…そういう意味じゃねえんだ。そりゃ俺も最初は思ったぜ?よりにもよって、何であの野郎なんだ…ってよ。
でもよぉ…レビィの幸せそうな顔見てる内に、分かっちまったんだ。俺には、レビィにあんな顔させてやる事はできねぇ、ってな。」

「ジェット……///。」

「アイツは確かに強え。悔しいけど、でかいクチ叩くだけの事はあらぁ。レビィを守るってのも、口だけじゃねえんだろうよ。
それに…アイツの事をどうこう言う前に、俺も変わらなきゃな。いつか大事なモンを守れるように、一丁前の男になってやるぜ!!」

相棒の頼もしい言葉を聞いて、ドロイは嬉しそうにジェットの背中をバシッと叩いた。

「おしっ、よく言った!!まぁ…確かにいけ好かねぇ野郎だが、よく話してみるとあいつも捨てたモンじゃねえしな。
今日はレビィが結婚してからシャドウ・ギアでの初仕事だ。景気づけにバシッと片付けようや!!!」

幼なじみの温かい心遣いに、レビィは胸が一杯になり、こみ上げてくる涙を必死でこらえた。
……と同時に、何か別のものがこみ上げてくるのを感じ、思わず両手で口元を押さえた。
次の瞬間、足元が大きく上下に揺れるような感覚に襲われ、フラフラと両足をもつれさせた。

「あ、あれ……地震??何かすごい揺れてない……!?」

「何言ってんだレビィ、全然揺れてねえぞ??……ってお前、顔色真っ青じゃねぇか!!!」

「おいっ大丈夫か??危ねぇ!!!」

ジェットとドロイの叫び声がみるみる遠くなり、レビィはそのまま意識を失った。
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