小説

□俺の女に手を出すな
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「別に…本当に何も無かったんだ。ただあの時守ってくれたり、ちょっと期待しちゃうような事言われたりして…私の方が、勝手に意識してるだけ。向こうは多分、何とも思ってないよ……。」

「レビィちゃん……。」

「それにね。私、小さくて子供っぽくて色気もないでしょ。男の人ってやっぱり、カナみたいなセクシーな女の人が好きなんだろうなって、考えてたんだ。ただ、それだけ。」

「えっ、私かい!?う〜ん……まぁ、アイツ確かにカラダは良さそうだけどねぇ。」

「か、か、か、カラダ?????」

「あっはっは!冗談だって!!アンタ本当にストレートで可愛いねえ!!まぁでもああいうタイプは、レビィみたいな清純な子にいきなり『アタシをメチャクチャにして〜!!』とか言われたら、案外コロッと落ちるかもよ?」

「ええっ、そ、そういうもんなの?」

「そういうもんだって!!」

「おいカナ、少し飲みすぎじゃないか?」

「そうよ、あんまり純情な子をからかうもんじゃないわ。」


カナは、エルザとミラに諌められていたずらっ子のようにへいへいと首を突き出した。

「いい加減な事言って悪かったね…。それじゃ、本人に直接聞いてみるとするか!おーーいっ、ガジルーーー!!!」

レビィは慌てて止めようとしたが、一斉に皆の注目がこちらに集まり、何も言えなくなってしまう。

渦中のその男は、ナツやグレイ、エルフマンといったお馴染みの面々と、いつものように乱闘という名のじゃれ合いの最中であったが、ギルド中に響き渡るカナの大声に、さしもの彼らも何事かと視線をこちらに向けた。

意外な人物からのご指名に、ガジルも訝しげな表情をしている。


「……俺になんか用かよ?」

「レビィが、アンタに聞きたい事があるんだってさ!!」

当然のごとく、レビィは硬直したまま一言も発することができない。もう、この場から消えてしまいたかった。カナは構わず続けた。
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