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□言葉にするには××××すぎて
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 強いていえば僕は××××だった

 そしてきっと君は××××だった


僕は君に××××してて××××してて××××したくてでも××××でだからずっと××××だった

嗚呼、何故××××××××××××それでも僕は××××××××××××嗚呼、嗚呼、何故!××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××    


                   ※


物心のついた頃から、嫌悪を感じた人間はすべて排斥して生きてきた。

ここで意味する排斥というのは、無視や侮辱ではない(ともすれば、それらも当て嵌まるのだろうか)。


僕が彼等に与えた制裁は、死だった。

僕を傷付けた奴らは全員殺して、自分の家の土地である人気の無い裏山に棄てた。
不思議なことにどの死体も翌日には忽然と消えているのであったが。


他人は僕を極悪非道と非難するのだろうか。
それはまさしくその通りかもしれない。

しかしそれでは、僕が棄てた死体を持ち去った人物だって、僕と同等の人間ではないか。

そして僕は死体の無くなった裏山を見るのが少しだけ嬉しかったのだ。
そういった仄暗い欲望を抱く人物が自分以外に存在する証明になる気がしたから。
――もっとも、僕に死姦やカニバリズムの趣味は無いのだが。



それにしても、人間関係なんて脆弱な代物だ。
僕が殺したひとたちの多くは、かつては僕を(例えその対象が桁外れの財力や容姿だったとしても)愛した筈だった。
しかし些細なことから僕を否定し、そしてその度僕は命を奪うのであった。
実のところ生きている彼等を見ても死んだ彼等を見ても、なんとも感じなかった。
何度繰り返しても、噂に聞くように愛しい(?)や悲しい(?)なんて感情が湧くことは無かった。
所詮僕にとって彼等はその程度の人間だったのである。
それらに一抹の失望を覚えながらも、僕はおおいに満足していた。
殺すたびに世界から嫌いなものはなくなり、理想へと近付いていくのだから。
そして、まだ生きて僕を愛するものたちが、さらに輝きを増すから。




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