Story
□ニアとメロ
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施設にいた頃
「なあ、ニアもたまには外で遊ぼうぜ」
入り口から入って行くのは面倒だったから、ニアのいる部屋の窓の近くまで行って声をかけてやった。
何を思ったのか。俺はニアを外に呼び出そうとしていたのだ。
自分は絶対そんな事はしないヤツだという事は自分では知ってるつもりだ。
「あんなヤツほっといて行こうぜ」といつも仲間に言い回っていた自分が、何故ニアを誘い出そうとしているんだろう?
やはり
「…めずらしいですね」
こう先に返って来たのは言うまでもない。
ニアは久し振りに声を掛けられた上、しかもその相手が俺だという事に少し驚いた表情を見せていた。
「お前さ、そんな所にずっといると体鈍るだろ?(いやもう鈍ってると思うケド)お前と一回勝負してみたいんだ。」
俺はニアにボールを軽く投げつけた。
ニアはソフトにそれを受けとる。
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