□好きなところは何処ですか?
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「好きなところだと?」

今日は乱菊が六番隊舎にやってきていた。

死神一のバカップルへインタビューに来たそうだ。

「はい、好きなところです。奏の」

白哉はあきれたように溜息をついた。

「そのようなところは一つも無い。」

「はぁっ?????」

白哉の隣に座っていた奏は呆れている。

「好きなところ一つくらいはあるでしょーが!!」

「無い。」

「もう、呆れたわ。」

「じゃぁ奏の朽木隊長の好きなところは?」

乱菊が視線を奏へ移す。

「アタシは…目とかかな。あと髪とか。顔とか…」

「…それ全部ってことね。」

「ま、まぁそうかも。」

恥ずかしそうに頷いた奏を見て白哉が口を開いた。

「私は奏の全てを愛しているのだ。」

「何よ、突然?」

「私は事実を述べただけだ。」

「愛しているから好きな所がないの?」

「無論だ。私はお前の全てが愛おしい。」

「…そ、そう。」

白哉は真っ直ぐ奏を見つめる。

「分かったか?」

「分かったわよ。」

「ならよい。」

2人は寄り添い合う。

「えと…そろそろ失礼します。」

乱菊は2人の邪魔をしないよう立ち去ることにした。

「また来るがよい。」

「乱菊またねー」

(丁寧にお断りしとくわ。)

乱菊は心のなかでそう呟いたのだった。

                完
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