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□土方に疲れる
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久しぶりに電話が来た、と思ったら。ちょっと、話して「もう仕事するから」と切られてしまった。前々から電話かかってきたら、あの話しようとか悩み聞いてもらおうとか思ってたのに。また彼は「仕事」、仕事仕事。真選組が何なんだ。攘夷獅士なんてほっとけばいいじゃん。世界は劣等に優しすぎる。

――トシも。


「はあ…。馬鹿なお父さんですね―」


少し前よりも膨らんだお腹を摩る。これを言ったら少しは気にかけてくれるんだろうか、帰ってきてくれるんだろうか。悩み? 悩みはねえ、あなたがちゃんと私を好きなのか心配だってことだよ。私はどこかの某現実的漫画家漫画のような純愛なんて無理だ。

前みたくイボ騒ぎだとしても、数日はお妙さんと話せなかった。


「トシ、」


心の中にまだミツバさんはいるんだろうか。頭の中に私はいるんだろうか。少し私の声が震えていたなんてわからないでしょう。


「名前」


「もう知らない」






(私の心の中にあなたはいるのに)



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