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□3Zの卒業式
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…またやりやがった。

はあ、と溜息をつく。完全に他人事のようだった。いや、実際すげー「自分には一切関係ない」って言いたいよ。言いたいけど! 知らねえ奴はいねぇほどの3Zきっての大問題児を前にして、それは言えねえ。

「はっはっは―! 卒業証書なんて要るか――!」

要るだろ。

なんだ? こいつはまた先生を困らせたいの? 馬鹿過ぎて高杉より大変だよ名前。

「苗字名前の3年間をこんな紙切れ1枚で終わらすつ―も―りですかああああああ!?」

うっぜ。こいつ、いつにも増してうぜえ。佐々木から来るメールよりもギザうざす!!

「落ち着け、名前」

「そうですぜ。これ終わったら騒げばいいじゃないですかぃ」
「じゃかあしい! 貴様らに我輩の何がわかるかあ!」

「厨二病ううう!!」

「もう、名前落ち着いてくれないかしら。銀さんがいつまでも私の名前を呼んでくれないじゃないの」

「…! さっちゃん名前呼んでほしいの?」

「? 普通じゃねえのか? 名前点呼」

すると、名前はどうしたことか、ふるふる泣き出した。…ふるふるなんて可愛らしいもんじゃねえな。号泣だ。

「うわぁぁぁぁぁん! みんな寂しくないんだぁぁぁぁ!! 離れちゃってもいいんだぁぁぁ!! いいし! みんななんか、音信不通になって外国で野垂れ死んじゃえ! バァーカ! うわぁぁぁぁぁん!」

「悪質ううう! 悪質じゃね!?」

「…何だよ、名前。お前寂しいだけかよ」

高杉が言うと、名前は不機嫌そうに

「………そうだよ。何か悪い?」

「別に?」

ニヤリと笑う高杉が怖かったのか、名前はバッとこっちを向いてきた。


「銀ちゃぁん、あたし卒業したくないぃぃぃ…」




(紙を破く音)
俺も卒業してほしくねえよ。馬鹿。









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