**Hide and Seek** sungyeol
□First contact
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*You side
「うわ、もうこんな時間?」
ずいぶんと長い間グループ名を思い出そうと奮闘したが、結局一文字も思い出せないまま休憩時間も残り15分程になってしまった。
はぁ…そろそろ戻るかな。
サンドイッチの最後の一口を口に放り込み、ぱんぱんと手を払いながら立ち上がる。
ちょうどその時、何やら外の通りがざわざわと騒がしくなった。
何かあったのかな?
そう思って通りのほうを見ると、その瞬間誰かが路地裏に駆け込んできた。
ちょっと暗くてよく見えないけど、何かから逃げているのか後ろを気にしながら走っている。
しばらくして向こうもこっちに気がついたみたいで…
何故かそのまま私の方に向かって走ってきた。
え、なになになんなの!?
そう思ってるうちにその人はもう目の前まできていて
「ゼェ、あ、あの…ゼェ、ゼェ、」
声をかけてきた。
背の高い男の人みたいだけど、
なにこの人…もしかして変質者…?
「だ、だれ…ですか?」
突然のことに驚いた私の口からとっさに出た言葉はそれだった。
男の人は息を整えて口を開いた。
「あ、ああのえっと僕…
「おっぱーーーー!!??」
…?
とその時、通りのほうから甲高い女の子の声(しかも大人数?)と足音が聞こえてきて、私も男の人も思わず声のしたほうを見る。
「や、やばい。…あの!ぼぼぼく、お、追われてて!その…なんていうか、かくまってほしいんです。お願いします!」
「へぇっ!?」
今の状況が全く理解できていないうえにまた意味不明なお願いをされたものだから素っ頓狂な声をあげてしまった。
「か、かくまうって…!?え?なに!?」
「あー、やばいんですって。やばい!きちゃう!」
よくわからないけどものすごく慌てた様子の目の前の変質…あ、男の人。
路地の入り口と私とを交互に見てオロオロしている。
そうしているうちにバタバタと走るような足音がきこえてきた。
その足音はどんどん近づいてくるようで、おそらくこの人を追っている人たちのものなのだろう。もうすぐそこまできているようだった。
「おっぱってばーーーー!」
「あああー…わ、わかりましたやっぱしいいです。突然すいませんでしたっ!!」
固まったままの私を見てこれは無理だと判断したのか、男の人はそう言って頭を下げ、また走り出そうとした。
いや、今から逃げても絶対見つかっちゃうよ。ほら、もう入り口付近にたくさんの人影が…
やば
そう思った時にはもう体が勝手に動いていた。
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