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□入団式
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inジャンSide
「まったく、マルコ。どこいっちまったんだか。」
俺は、外に出てちょっくら、見て回ることにした。
「もう少しで、夕方の集合がかかっているから、呼びに行ったら、寮にいったらいねぇし…。」
ちょうど、兵団の近くの森まで来たところだった。
木陰の下に、マルコが立っていた。
「なに、してんだ、あいつ。?」
俺は、マルコに声をかけると、驚いた顔をしながら振り向いた。
俺は、走り寄った。
「おまえ、なにやってんだ…って、おい……」
木陰の方を見ると、女子が木に寄っかかって寝ているもんだから、驚いた。
「ジャン、ごめん。ちょうど、外を見て回ってたら、この子、見つけちゃって…すっかり、熟睡で起こすの迷ってて…」
困っているのは、分かるが俺に言われても困る。
「迷ってても、起こすしかねーだろ。このままじゃ、俺らまで説教、食らっちまうぞ!」
しかし、ずいぶんと小難しい顔して、寝てんな。
それに気づいたのか、マルコも
「そうだね。なんだか、悩んでいるように見えるかな。
で、どうやって起こす?肩たたいたりしたんだけど、起きる気配なし…何だよね。」
「わかった。じゃ、俺が起こす。」
あっさりと承諾したのが、マルコは不思議そうに、していた。
どおうするの?と聞いたそうな顔で俺を見る。
一様、念をしてもう一度、聞いた。
「マルコ、一様こいつに、声もかけたよな。」
「まあ、それくらいはしたよ。」
「そうか。声かけても、肩たたいたりしてもおきねえなら、こうするしかねえなっ!」
俺は、こいつが寄っかかっている木を思い切り、蹴った。
どうやら、眠り主はさすがに、痛みに起きたようだ。
「ジャン、すごい乱暴な起こし方だね…」
「しかたねーだろ。これぐらいしねーと起きないと思ったからだ。」
俺達の会話を眠い目を、こすっているヤツにこう言ってやった。
「後少しで、夕方だ。集合もかかっている。」
もう一言つけたして言った。
「遅れたら、おまえのせいだからな!!」
その言葉を聞いた瞬間、眠り主は、ギョッとした顔で、慌てて俺の後を追いかけてきた。
それに連れられて、マルコも走り出した。
あの速さなら、追いつくわけねぇけどな。