Ichigo's Birthday♪

□魂(こころ)は君を覚えてる 9
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【恋次said】

先輩からの言葉…。

“喪ったのは記憶。絆はまだ繋がってる。大きな木の秘密。”

…それが何を表すんだ…?一護と俺は何を思ってその言葉を先輩に託した…?大きな木………っ!?もしかしてあの木か!?


恋:行くしかねぇっ…!



―尸魂界外れの丘

恋:はぁ、はぁ…この木、じゃない…っ!?…や、っぱり、この木、なんだな…


――

一:恋次〜!早く早くっ!たい焼き冷めちゃうぜ

恋:冷めても美味いのがたい焼きだ!

一:ははっ(笑)でもせっかくだから温かい方がいいじゃん

恋:それもそうだな(笑)

一:はい、恋次の分

恋:サンキュ。…一護1つでいいのか?

一:うん。恋次が食べてるの見るのが好きだから(微笑)あ、そうだ、今日持って来たんだ

恋:お、この間終わったやつだな(笑)じゃあ入れようぜ!

一:うん!


――


恋:……。


一護と俺はよくここに来ていたのか?…確かこの木には登ったら大きい穴が空いていて、小さな秘密基地になるようなのがあったはず…。秘密…?もしかして!


恋:……これは…っ


穴の中には俺達の写真が飾られていたり、一護が持ち込んだであろう漫画や雑誌、ここは星が綺麗で寝泊まりすることもあったのだろう布団が一式など色々な物が置いてあった。


恋:ん…?あれなんだ?想い出、箱…?


綺麗に片付けられた空間の中、少し窪んで棚のようになった所に置かれた大きめの箱。蓋には俺の字じゃないから、多分一護の字で“想い出箱”と書かれていた。どうして“想い出”なんだ?普通、“思い出”だろ…。
恋:開けて、いいよな…。写真…はは、どれも幸せそうに笑ってんなぁ(微笑)お、これはケンカでもしたのか(笑)他には何が入ってんだ?


想い出箱に入っていたのは写真、“好き”や“愛してる”とか書かれた小さな紙切れ、デートで行っただろう場所のチケット半券、現世で使われているシャープペン、ネックレスや指輪まで入っている。…あれ、下にもう一段あるのか?


恋:…ノート?…“秘密の交換日記”?あった!大きな木の秘密ってこれだろ!


交換日記は十冊以上あってプロフィールから始まって、たまに日付が飛びながらもほとんど毎日交代でデートのこと、お互いの誕生日のこと、箱に入っていたネックレスや指輪のこと、一護の母親のこと、藍染のことなどが書かれていた。その下に毎ページスペースが作られていて、そこには相手への想いが綴られていた。日記を読むと何だか懐かしく感じて泣きそうになった。一護は死神代行だったんだな…。


恋:7月2日…
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