表
□Halloween
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(シャドウ視点かも)
「Trick or treat!!」
……ソニックがいきなり僕のところにきて口から出た第一声がこれか。
「………ハロウィンか。」
玄関先でシャドウは呆れたように溜め息を吐いた。
「Yes!シャドウで最後だ!お菓子くれなきゃ悪戯するぜ?」
そう言うソニックの懐には沢山のお菓子。
きっと皆に聞き回ったのだろう。少し機嫌がいいのはきっとそれだ。
「……生憎、僕のところにお菓子は無い。初めからハロウィンなどやるつもりが無かったからな。」
きっぱり、とそう言ったら彼は少ししゅんとした。
その時のソニックが可愛かったのは心の奥にしまっておこう。
「そうか…じゃあ悪戯でもするか。」
と言ったソニックはいきなりシャドウに抱きついた。
「………なッ!!?」
いきなりだったからシャドウは少し動揺してしまった。
そしてソニックはシャドウの耳朶をカプリと噛んだ。
「〜〜〜ッ!!!」
そ、ソニック、今何を…!!?
シャドウは顔を真っ赤にさせ、硬直してしまった。
ソニックはすぐさまシャドウから離れ、
「日ごろのおかえしだー!!」
と大声で言いながら彼は去っていってしまった。
ソニックが去ってしまってからやっと硬直状態から解けたシャドウ。
……………………………ソニック。
僕を赤面(受け身に)させるとはいい度胸だ…。
シャドウは今すぐカオスコントロールでソニックの所に行ってカオスブラストを発動しようかという行動が頭の中を過ぎったが、ふと、ある考えが浮かんだ。
そういえば……
僕は彼にお菓子を渡さずに悪戯を受けたが、僕は彼に質問をしていない。
お菓子か悪戯か、と。
それに加え、彼はお菓子を沢山持っていたが僕が一番最後だったからすぐ家に帰ってお菓子をすべて食べてしまうだろう。
フッ……悪戯か。面白い。
シャドウはニヤリと口角を上げ、家の鍵を閉め、あれこれと作戦を練りながら早速ソニックの家に向かった。
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