□雪舞う聖夜
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(にょたソニ注意)




雪がしんしんと降る。
今日は待ちに待ったクリスマス。
キリストの誕生日と謳われている日でもある。また男女のカップルが手を繋いだり、家族団らんでクリスマスを過ごしたりして「愛」を確かめ合う。そんな日でもある。



ソニックもクリスマスケーキを買いにステーションスクエアへやってきたがどこを見てもカップルばかり。それに対してソニックはというと、一人だった。

盛大にパーティーをやろうかと思って誰かを誘おうか考えてみたりした。
しかし、よく考えてみれば、皆相手がいるではないか。
テイルスはコスモがいて、
ナッコーにはルージュがいて、
シルバーにはブレイズがいて、
メフィレスにはイブリースがいる。


きっと皆、それぞれの人とクリスマスん過ごしたいと思うだろう。
そう思って誘うのを止めた。



「シャドウはこの日でもGUNの仕事をやっているんだろうなー。クリスマスの日もあるとか言っていた覚えがあったし。」



シャドウはクリスマス以前に興味が無い。と本人は言ってた。
クリームあたりはまだ子どもだからというのもあってバニラさんとクリスマスパーティーをするだろう。
きっとカオティクスもそんな感じだろうな。
バビロンの奴らはこんな日でも盗みを働いているんだろう。

ちなみにエミーはエリスからソレアナのクリスマスパーティーに誘われたらしい。王室のパーティーに誘われるとか一体何したんだよエミー。



そんなことを思いつつ、ソニックはカップルであふれる街の中を歩く。
目的は街の大通りからちょっと外れた裏道にあるケーキ屋。そのケーキ屋が作るケーキは甘ったるくなく、大人な感じの美味しさで知る人ぞ知る人気のお店なのだ。
ペアがいなくて少し寂しいと思う気持ちがあるが、ソニックはその気持ちを心の奥に封じてケーキ屋に入った。



チリンチリン。



扉を開いたとき、小さなベルが店内に澄んだ音を響かせた。
この店は一見、ちょっとしたレトロな喫茶店に見えるが、実はれっきとしたケーキ屋なのだ。初めて来る客はこれがケーキ屋だということを知らなければただの喫茶店だと思っているだろう。
確かに店の中にはバリスタの格好をした人がいるし、レジの横のケースの中の小さく切られたケーキ以外見当たらない。
だが、厨房の方を目を凝らしていればバターの香りが漂ってきて、パティシエがケーキにナイフで生クリームを綺麗に塗っているのが見える。


これこそ、隠れた名所というものなのだ。

ソニックは中に入って空いている席に座ろうと店の中を見渡す。
すると吃驚なことに意外な人物が視界に入った。




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