表
□着せ替えごっこ
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「…………はぁ!?」
シャドウの言葉にソニックは思わず声を出してしまった。
それに対し問題の彼はさらりと言葉を放つ。
「別にいいだろう。僕との賭けに負けた罰ゲームだ。」
罰ゲーム。
その単語がソニックの頭の中をぐるぐる回っていた。
話の発端はつい先程。
罰ゲームの元となったゲームはトランプでばばぬき。
ソニックが先に持ちかけてきたゲームだ。
負けた方が勝った方の言うことを聞く、というありきたりなゲームであった。
ソニックはいつもシャドウに玩ばれているのでたまにはシャドウをぎゃふんと言わせたいと思ったのだろう。
ソニックは自信満々で勝負を挑んだ。
だが、勝負の結果はボロ負け。
「勝敗など最初から決まっていた。」
パワーだけでなく頭脳もソニックより勝っている(本人は究極だからだと豪語しているが)シャドウは愚かだ、鼻で嗤う。
「(ち、ちくしょー!)」
いつになったらシャドウをぎゃふんと言わせることができるのだろうか。と心の中で嘆き、今はしぶしぶではあるが仕方なくシャドウの言うことを聞くことにした。
「…で、俺は何をすればいいんだ?」
きっと今日一日中こき使われるのだろうなと自棄に思いながら投げやりに言葉をかけた。
そしたらシャドウは思っていたことと違う答えを出した。
“まずはメイド服に着替えろ“と。
――――そして、現在に至る。
「何でメイド服を着なければならないんだよ」
ソニックはぶつぶつと文句を言いながら隣の部屋にある衣装室にて着替えていた。
(なぜかは知らないけどメイド服の他にナースとかいろいろあったりする。変態だなアイツ)
「チッ、ばばぬきなら勝てると思ったのにな」
ソニックはそう思いながらクローゼットを開けた。
と、ここでソニックの目にある服が映る。
そしてソニックはニヤリと笑った。
これならシャドウをぎゃふんと言わせられる、と。
「ソニック、まだか?」
部屋の外からシャドウの声が聞こえてきた。
昔からではあるが彼は意外と短気である。
「sorly。今行くー」
さっさと着替えてしまおうと急いでその衣装に着替えた。
着馴れない服装だが、案外着るのに時間はかからず3分で着替え終えることができた。
「しっかし、これ着づらいなー…」
腰のあたりとかがギュッと締め付けられていて苦しい。
「変なところとか無いよな…」
姿見の鏡を見ながらスカートがめくれていたり変な着方をしていないか確認をしていく。
「よし、これでいいか!」
と、満足気に頷いた瞬間。
「―――着替えは済んだか?」
突然。ソニックの耳元で色気のある低い声が響いた。
「―――ッッッ!!」
ソニックは耳まで顔を赤くして後ろを振り返ってみれば、そこには口角を上げて笑っているシャドウの姿。
「へ、部屋に入るなら一言ぐらい言えよ!」
いきなりのシャドウの声にソニックは心臓がバクバク状態。
しかも思えばソニックはこの部屋の扉には鍵を閉めた筈だ。
「君を待っているのが面倒になった。」
と言ってソニックに見せたのは部屋の鍵。
どこから持ってきたんだそんなもの。
「君の行動は全て把握している。」
つまりお見通しってわけだ。ちくしょう。
ソニックは降参のポーズをとった。
「ふむ…」
それに対しシャドウは顎に手を置き、何やら考えている模様。
「メイド服と言ったはずなのに何故それを着ている。」
シャドウは睨みをきかせてソニックの着ている服を差した。
ソニックの今の格好はメイド服ではなく、ゴスロリ服。
…ちょっとした反抗心だ。
「いや、あの、これはそのつい遊び心で……」
先ほど、耳元で囁いたのが腰に来たのか、勝気なソニックはどこにもおらず、たじたじになってしまっている。
シャドウはソニックの顎をつかみ、自分に向かせた。
「だか、これはルール違反だ。」
その言葉にソニックの胸がドキリと跳ねる。
嫌な言葉なのに、まるでその言葉を待っていたかのように中心が疼く。
紅い目を細め、ニヤリと笑った。
「おしおきが必要だな。」
と、シャドウはいきなりソニックの目を布で隠し、首筋を舌で舐め上げた。
「………ひゃあっ!!」
暗い視界の中で突然与えられた刺激にソニック思わず声を上げては自分の声に驚き、手で口をおさえようとする。
だか、シャドウはそれを許さずソニックに口付けし、口内を犯した。
逃げる舌を喉まで追い込むように口内を舌で刺激し、追い詰めた舌に自分の舌を絡ませる。
そうやって攻めればソニックは女性のように艶のある喘ぎ声が零れてきた。
しばらく舌を堪能しシャドウがソニックの口内から離れれば二人を繋ぐ銀糸がプツリと途切れた。
「…っふぁ」
シャドウからの蕩けるような甘い快楽を与えられたソニックは腰が砕けてしまったそうで、へなへなと床に座ってしまった。
はあはあと男を誘惑するよな息をする姿はシャドウの理性を削る。
「これだけで息が上がってしまうとは情けないな。」
そう言われて普段のソニックならばイラついてしまうが、今は違う。何故だか知らないがその言葉さえ胸がドキリとしてしまってキュンとナカが疼く。
一方シャドウの方も冷静な状態でいるが、ソニックが目隠ししながらどこまで快楽に耐えられるのか高揚としていた。
布で隠された目に軽く口づけをして、これ以上ない笑みを浮かべてソニックを押し倒した。。
「おしおきはこれからだ。」
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あとがき。
拍手にあった小説を少々書き加えてこちらの小説の方に持ってきました。
エロい部分書いてて非常に楽しかったです←
もしかしたら続く…かも?
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