花言葉シリーズ

□きらんそう
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円風





「風丸!!」


ジェネシスとのはじめての試合、雷門は見事に惨敗した。

そして ……皆からの信頼が厚い、DF風丸一郎太は1番ひどい怪我を負った。
そんな風丸にかけよるキャプテン、GK円堂守。


「風丸!大丈夫か?」

「円堂… 俺なら大丈夫だ…」


「大丈夫じゃないでしょう。」

2人の会話を遮って現れたのは、
冷静沈着でcoolな雷門の女監督、吉良瞳子。



「……風丸くん、貴方……その怪我でサッカー出来ないでしょう、」


こればっかりはどうしょうもなかった。


「…………貴方には離脱して貰います。」

監督の言葉に雷門全員がショックを受けた。
だが、反対する者は居なかった、それほど風丸の怪我はひどいのだ。

しかし、風丸は諦めなかった。

「監督、俺まだやれます……う゛っ!!」

「……そんなボロボロの体でサッカーをするなんて、私は監督として認めません。」


しかし、監督の言葉に、とうとう風丸も折れ 離脱を決心するのだった。



「風丸……」

「なんだよ円堂。そんな顔すんなって、」

そういってはにかむ風丸は、円堂に優しい声色で言葉を発する。
すると どんどん円堂の瞳には涙が溜まっていく。



「…俺が抜けたからって……… 練習に気を抜くなよ?」

「あぁ…!絶対ジェネシスに勝ってやる!」

そう決心した円堂の瞳からは溜めきれなくなった大粒の涙が零れだす。



「勝利を手土産に……元気で帰ってこいよ、約束だからな?」

「分かった。だか、ら……風丸も早く…怪我治せ、よ?」


風丸の頬にも、涙がつつーっと伝った。それはひどく綺麗で滑稽で、



「あぁ。皆が…… お前が帰ってくるのを待ってる。」





(( きらんそう : 貴方を待っています ))



円堂と風丸の涙は、2人のジャージを濡らした。



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