和泉野小説

□序章
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暗く、湿ったような世界。

身体が思うように動かないのに、足はどんどん前に進む。

「…!……!」

遠くから声がする。

聞こえるような、聞こえないような。

そもそも聞きたくないのかもしれない。

「ここは…どこ?」

しばらくすると大きな川にたどり着いた。

私は本当にそう思ったの?
言ったのは…本当に私?

怖いような、楽しいような感覚に襲われて、気付いたら私は…

――…

「ああ、理沙ッ理沙ーッ!」

その川を、渡ってしまった。



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