和泉野小説

□5章
1ページ/5ページ


まだ日の昇らない暗いうちから、彼らの活動は始まる。

睡眠は1日3時間あれば充分。メンテナンスに1時間かけ、その日の任務の内容が各部隊長より通告される。

「…と、いうことで。よろしくね」

にこにこと通知して回るのは第2部隊長三上諒。

「…はい、それはそんな感じで」

アバウトな回答をする第3部隊長アリー・モア。

「…だそうなので…はい、わからないことは僕に…よろしくお願いします」

慣れない仕事を必死にこなす第4部隊長西条美波。

「あら、今日は髪型きまってるわね、素敵。そんなあなたも好きよ」

至極どうでもいい話から入り、通達が一番遅れる第5部隊長リラ・ヴェール。

「次の者…ああ、君は今日は出てもらって…」

各自に聞きに来させ、そこで手製の報告書まで渡す第6部隊長玄城千夏。

それぞれとても個性的で、彼らがサイボーグであるなどとは、一見しただけではわからない。

その中で、淡々と仕事をこなす、という個性を持つ部隊が、第1部隊である。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ