和泉野小説
□5章
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まだ日の昇らない暗いうちから、彼らの活動は始まる。
睡眠は1日3時間あれば充分。メンテナンスに1時間かけ、その日の任務の内容が各部隊長より通告される。
「…と、いうことで。よろしくね」
にこにこと通知して回るのは第2部隊長三上諒。
「…はい、それはそんな感じで」
アバウトな回答をする第3部隊長アリー・モア。
「…だそうなので…はい、わからないことは僕に…よろしくお願いします」
慣れない仕事を必死にこなす第4部隊長西条美波。
「あら、今日は髪型きまってるわね、素敵。そんなあなたも好きよ」
至極どうでもいい話から入り、通達が一番遅れる第5部隊長リラ・ヴェール。
「次の者…ああ、君は今日は出てもらって…」
各自に聞きに来させ、そこで手製の報告書まで渡す第6部隊長玄城千夏。
それぞれとても個性的で、彼らがサイボーグであるなどとは、一見しただけではわからない。
その中で、淡々と仕事をこなす、という個性を持つ部隊が、第1部隊である。
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