和泉野小説

□4章
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「美波、か」
「はい」

西条美波、4番部隊長の少年だった。

タイプ・ソルジャー、型コード130、検体ナンバー1821。
太一の後をつぎ、最年少で隊長を務めている。実は太一の幼馴染みでもある。

もともと病弱だった美波。
ある日、見舞いに来た太一が事故で先に亡くなり、後を追うようにして美波もこの世を去った。
二人の両親は、生き返るならと、多額の金を出して二人をサイボーグ化させたが、結果組織に入ることになった。

「楽しいとか嬉しいとか…そんな気持ちではあるまい」
「違うんですか?」
「あいつらを組ませた理由、お前はわかるか?」
「…さぁ…正直自分が隊長に抜擢された理由もはっきりわかりませんので」

困ったような顔で答える美波を見て、おかしそうに言った。

「お前は素直だな」
「そう、ですか?」

理沙は軽く返事をし、訓練室の中へと入っていく。美波もそれに続いた。




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