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□雨の日の七夕の事。
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七夕、それは7月7日のこと。
年に一度だけ離ればなれになってしまった織り姫と彦星が会える大切な日なのである。
けど、雨が降ってしまったらその二人は会えないという昔話。
「雨…降っちゃったね、」
「ああ…ここのところずっと天気悪かったしな。」
そうぽつぽつと他愛のない話をする。
隣に座る彼とじっと外の天気を眺めため息を一つはく。
「折角久しぶりの休みなのにな…」
「うん、けどお家デートも中々いいと思うよ?」
そう笑いかけると彼も一緒に肯定の意を込めた笑みを浮かべる。
「織り姫と彦星は年に一度会えるか会えないかだけど、私達はこうやって会えてるし。そう考えればこうしていられるだけで嬉しいよ、」
"織り姫は可哀相だね"と隣で優しく笑う彼の手にぎゅっと手を重ねながら呟く。
そうすると手の温もりがじんわりと伝わってくる。この心地が気持ちいい。
「俺もそうは思う、が…もし俺が彦星の立場ならなんとしてでも織り姫に会いに行くな…」
俺は欲深いのかもしれない、唐突にそう言われ彼の顔をじっとみるとそれに気づいた彼は少し頬紅潮させながら私を抱き寄せる。
「もし、今後離れなきゃいけなくなったりしても俺はお前から離れるなんてことがまずできないかもな、」
「何そんなこといきなり言ってるの…それは私も一緒だけどね、」
くすりと吹き出すように笑いながらぎゅっと抱きしめる力を強める。
「雨が降ろうが雪が降ろうが嵐が来ようが、俺達には関係ないな。」
「うん、どこにだって会いに行くよ。それに、離れたりなんかしないからね、」
「ああ、離さない。ずっとこのままだ。」
雨の日の七夕の事。
(二人の願い事はただ一つ)
("二人このまま幸せが続きますように")
(そうして約束の口づけを.)
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バカップル万歳)^o^(
再活動記念*