FF7
□英雄?いいえ、あれはただの変態です。
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クラウド達一行はクラウドの貞操を守るため、アイシクルロッジへと来ていた。(そんなあなたが好きなんです。参照)
「う〜、こりゃ寒ぃぜ!腹くだすどころじゃねぇなコリャ」
むき出しの腕をさすりながら、シドがコートを物色している。
「ホント、寒いわね。おなかなんて出してたら風邪引いちゃうかもよ?…近くに温泉とかないのかしら」
一足先に厚手のコートを着込んでいたティファは観光案内の看板を眺めていた。
「……なんであんたらは変態(と書いてセフィロスと読む)の心配をしてるんだ」
シドに手渡されたコートを羽織りながら、クラウドは呆れたように項垂れた。
「やだ、誰もセフィロスの心配なんてしてないわよ。ね、シド?」
「おー、俺様は自分の腹が心配だっただけだぜ?」
ニヤニヤ笑いながら答える二人に、クラウドは二の句も継げない。
いい年したおっさんなシドはこういった事を遠慮ナシに茶化すし、ティファは俺とセフィロスの関係を知ってからちょっと意地悪だ。
この二人にするんじゃなかった…とPHSを眺めるが他のメンバーと交代してもその差はあれどからかわれるのは目に見えているので、ため息をついてポケットにしまった。
さっさとマトモにくっついちゃえばいいのに、とメンバーの誰もが思っていることをクラウドは知らない。