FF7

□7月7日
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ずっと一緒にいられますように。



満天の星空を見上げてため息をつく男が一人。
忘るる都に人影が無くなって久しく、幸い色気を無駄に垂れ流すはた迷惑さが周りに影響する事はほとんどない。
せいぜい通りすぎたリスがそれに当てられて小枝につまずく程度だ。

憂いを帯びた紺碧の瞳に月を映しながら、思い浮かべるのはそれと同色の髪を持つ愛しい子。
銀糸のような己の髪を柔く吹く風がなびかせるのさえ、過去に彼の手で櫛かれた記憶を呼び覚ます。

それというのも、その手に握りしめられた一枚の紙切れのせいだ。

「今になってこんなものが見つかるとはな」

くしゃりとしぼんだ紙切れに視線を落としてみれば、僅かに神経質さが滲む筆跡がそこにあった。



これを見つけたのはつい先日の事。

ジェノバ細胞が及ぼす己への狂気を自覚しながらも、クラウドを取り巻く全てのものが自分から彼を奪っていく気がして、閉じ込めずにはいられなかった。

長い、長い監禁生活だった。
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