長編

□BROWN SUGAR
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私立夢殿学園高校生徒会。

それは夢殿学園高校の生徒達による自治活動の中心であり、将来日本の未来を担うとまで言われているエリート御曹司の集まりである。

そしてそのエリート達を束ねているのは、生徒達のカリスマ的存在であり人の上に立つことが天性だとしか思えない男、更科華月(さらしな かげつ)であった。

彼は代々続く大富豪の跡取り息子であり、更科グループの頂点に君臨する父の右腕として自らも事実上の副社長の任に就いている。

幼なじみの如月北斗(きさらぎ ほくと)を秘書に据え、その手腕を遺憾無く発揮するその多忙さは、仕事が欲しいと嘆いているリストラされたサラリーマンも遠慮するほどだ。

しかしそんな忙しさを微塵も感じさせない優雅さと周りを惹き付けずにいられない秀麗さは、常に生徒達の憧れの的であった。

「会長」

学校では副会長として華月を補佐する北斗は、持ち込んだ会社の企画資料に目を通す華月に来週行われる生徒総会の日程を提示した。

日程といってもそれは大まかなものではなく、事細かに分単位で立てられた予定表である。
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