JUNK

□短文お題
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3.「歌」

放課後の廊下を歩いていたら、歌が聞こえてきた。
声を頼りに歩いていくと屋上へ出る階段が見えてくる。

そして僕は誘われるようにかちゃり、と音を立てて足を踏み入れた。

彼は夕焼けを背に優しい顔で歌っていた。

「…誰?」

見とれていると、ふっと音が途切れて彼が言った。


歌よりも優しいその音に、僕の恋は始まった。
人が恋をするのは、ほんの些細な事がきっかけだったりするんですよね。
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