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□POETRY
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キャンパス



空色のキャンパスに

筆で描かれた 橙色の一本の線

ある朝の大空の色


線はだんだん 薄く引き伸ばされ

後から来た

桃色や灰色に染まった


線は雲に反射した

太陽の色だった

雲はやがて形を変え 空の彼方へ去った


私は目撃者

誰も見た事無い 空の芸術の花

朝に咲く花の目撃者


息を呑むほど美しい空の作品

誰も知らないなんて

寂しくない?


空色のキャンパスに描かれた

幾つもの絵画は

消されまた描かれる


空が描いたものは

誰にも真似できない

君に見せたい 空の花の咲く瞬間


人の想いのすべてを

遠くに飛ばして 魅入らせてしまう

空色のキャンパス


明日はどんな絵が見れるだろうか

僕だけが見ている

朝焼けのキャンパス




〜:*:・ 〜 著作時期 〜 ・:*:〜

2004年 4月



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