□はっぴーばれんたいん♪後日談
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佐久間
「おーい!琴音!!」

琴音
「鬼道!佐久間!…と不動ちゃん」

鬼道
「おはよう」

琴音
「おはよー」

不動
「なんで俺だけ【不動ちゃん】!?」

琴音
「ん?その方が可愛いから♪」

不動
「デジャブ!?」

鬼道
「いや、正確には【デジャビュ】だ」

不動
「んなのどーでもいいわ!」

琴音・鬼道・佐久間
「「「(笑)」」」


バレンタインの後、無事に不動と付き合うことになりました★
付き合って約二週間…
それなりに充実している

*――*放課後・不動の家*――*

今日部活は休みみたいだ
だから朝の四人で帰ってきた
途中で鬼道・佐久間と別れて、私はそのまま不動の家に
実はこれでニ回目
しかも付き合うまでは、家に入れてくれなかった
あんまり家に呼びたくないのかな?


不動
「なんか飲む?」

琴音
「んーとねぇ…不動は何飲むの?」

不動
「俺は…って、不動?」

琴音
「あ・き・お、は何飲むの?」


不動のこだわり
二人の時は、【不動】ではなく【明王】と呼ぶこと
しかも絶対二人の時だけ
鬼道とか佐久間の前で言うと、怒られる
多分、恥ずかしいんだろうね(笑)


不動
「俺、コーヒー」

琴音
「今ちょっと背伸びしたでしょ?」

不動
「……ぶどうジュース…」

琴音
「(笑)じゃあ、あたしもそれ飲みたいな」


コーヒーなんか飲まないくせに
格好つけちゃってさ
おもしろいなぁ(笑)


琴音
「でねでね、そのとき佐久間がね…」

不動
「ハハッ、あいつバカだろ(笑)」


ジュースを飲みながら、二人で不動のベッドに腰かけてお話しする
それだけ
それ以上はしない
たまぁに、手を繋ぐだけ


不動
「でもよ、鬼道クンだってたまに…」

琴音
「うそ〜(笑)なんか意外」


あたしはそれだけで満足
なんて嘘
本当は、もっとそれ以上のことをしてみたい
だからこの前、佐久間に相談してみた

*――*数日前*――*

佐久間
『へぇ、不動って直ぐに手出すヤツだと思ってた』

琴音
『それは酷くない?』

佐久間
『言い過ぎたかな(笑)でもさ、もう付き合ってから結構時間経つよな』

琴音
『うん。だからさ、それ以上をしてみたいなぁ、って』

佐久間
『エッチなこととか?』

琴音
『なんでそーなるの!?』

佐久間
『えっ、違うの?』

琴音
『当たり前でしょ!…その…キ、スとか…//』

佐久間
『あぁ、そっちね〜♪』


不動・鬼道・佐久間の三人の中で一番女子との関わりが多いのが、今相談にのってくれている佐久間だ
外見とか性格とか、話しかけやすいからだろう、と思ってるんだけどね
にしても、考える気あるのかな?
さっきからふざけてるように見えてたまらないんだけど


琴音
『どーすればいいのかな…?』

佐久間
『うーん…誘ってみれば?』

琴音
『誘う?』

佐久間
『うん。こうやってさ、【ちゅーしたい】って顔するの』

琴音
『/////』

佐久間
『なに赤くなってんだよ(笑)』


佐久間の【ちゅー顔】可愛い…//
てか綺麗だ
ヤバい…負けてる…


琴音
『それ、源田にするの…?』

佐久間
『し、しないしない!源田になんか…///』


佐久間はこう見えて(?)男好きだ
女子に興味はないらしい
私はそうゆうのに偏見はないし、もちろんあの二人もなにも思ってないみたい
だからこそ、この関係を続けていられるんだと思う


琴音
『それ、教えてくれない?』

佐久間
『教えるものなのか?』

琴音
『//////』

佐久間
『(笑)よし、教えてやるよ!名付けて!!【不動明王をメロメロにするぞ☆大作戦!】』

琴音
『☆はいらないでしょ(笑)』

佐久間
『気にしない、気にしない』


とゆうことで、佐久間とちゅー顔の特訓をした
人に見せるのはかなり恥ずかしかったけど…
それで不動がしてくれるならいいだろうと思ってね

*――*現在*――*

琴音
「ねぇ、明王」

不動
「ん?」

琴音
「///…なんでもない…」


いざやろうと思っても、出来るわけがない
だって目の前に、大好きな不動の笑顔があったから
佐久間に見せるのも恥ずかしかったのに…
不動にはもっと恥ずかしくなってる
なにしてるのよ、私!


不動
「なぁ」

琴音
「へっ!な、なに?」

不動
「お前さ、さっきから俺の名前呼んで、俺が振り向くと顔赤くして『なんでもない』って言って…の繰り返しだけど」

琴音
「ごめっ…ん」

不動
「いいんだけどよぉ…べつに」

琴音
「!!///」


キュッ、と手を握られる
不動も恥ずかしいみたいで、違う方向向いてる
……よし、一丁やりますか!


琴音
「明王」

不動
「な、なんだよ………?」

琴音
「〜〜っ////」


恥ずかしいのを堪えて、不動にちゅー顔を見せる
……あれ?
キスしてこない…?


琴音
「???」

不動
「お前、何がしたいの?」


不動には効かないのか…
そっか、そっかぁ…
……さくまぁぁぁあああ!!!


琴音
「…///。もう帰るよ…」

不動
「へっ?」

琴音
「なんか…あの…ごめん」

不動
「待って」


あんなことしようとしたことが、間違いだったんだよ
キスだって、不動がしてくるのを待てばいい


琴音
「…////」

不動
「……あぁ、もしかしてさ…キスしてほしいのか?」

琴音
「!!!」


き、気づいてくれた!?


不動
「はぁん…琴音、キスしてほしいんだぁ(笑)」


ニヤリと笑いかけてくる


不動
「あの顔…佐久間とコソコソ何かしてたときに、してた顔だよな?」


うっ、見られてたぁ…(泣)


不動
「俺にキスされたくて、佐久間とあんなことしてたのか…」

琴音
「うん…//」


うわぁ…なんか最悪
気づいてくれたのはいいけど…
この顔のときの不動は、あまり良いことを考えていない


不動
「別にいいぜ、キスくらい」

琴音
「本当!?」

不動
「ああ!でも、俺からはしない」

琴音
「えぇ!!なんで!?」

不動
「佐久間にさっきの顔、見せたんだろ?俺より先に」

琴音
「うん」

不動
「俺はそれが気に入らない」


そんなこと!?
俺からはしない………?


琴音
「でも、佐久間には源田がいるし…」

不動
「それでも嫌。彼氏の俺に見せる前に、他のヤツ、それが源田にしか興味のない佐久間でも、俺は嫌」


コイツ…心狭い…
たしかに嫌かもしれないけどさ
……………
……もし、自分だったら?
不動が私になにかする前に、他の女の子にしたら…
絶対に嫌だ
そうだよね、嫌だよね
例え佐久間でも。


琴音
「そうだよね、ごめんね」

不動
「わかったならいいんだけどよ。でも、俺からはキスしねぇから」

琴音
「じゃあ…」


どうしたらいいの?
まさか、


不動
「琴音からしてくれればいいじゃん」


やっぱりか…
怖いくらいに笑ってるよ、不動


琴音
「次は、明王からしてくれる?」

不動
「約束する」


そう言われたらさ、後には戻れないじゃない
し、深呼吸しよう…
スー、、ハー。。
よしっ!


琴音
「目、瞑って」

不動
「はいよ」


不動って、目を瞑ってても格好いい…//
目とか大きいし、鼻も低くないし、輪郭だってスッとしてて格好いい
ヤバい…心臓が壊れるくらいにドキドキしてる!
でも、ここで下がるわけには…


――グッ


琴音
「!!!!」


――ちゅぅっ


琴音
「//////」

不動
「お前、ため過ぎなんだよ」

琴音
「だ、だからってぇ…//」


意を決して目を瞑ってキスしようとした
そしたら、いきなり頭を持たれて…
不動とキスしていた////


琴音
「人がせっかく…」

不動
「待てねぇんだよ、ばか」


ペチッとおデコを叩かれた
でも痛くない
いや、ちょっとヒリヒリしてるけどさ
不動の顔、真っ赤だったから
この人でも恥ずかしかったのか、と思うと痛みなんか忘れてしまう


琴音
「明王」

不動
「なんだよ…」

琴音
「だーい好きっ!!」

不動
「うわっ!」


思いっきり抱きつく
だって、大好きだから
バランスを崩して、私が不動を押し倒す形になってるけど…
全然気にならない


不動
「…フッ、俺も琴音のこと大好きだぜ」

琴音
「あきおぉおっ(泣)」

不動
「いちいち泣くな(汗)」


えへへっ♪
なんて二人で笑い合う
一通り笑い合ったあと、不動と視線がぶつかった
今度は、恥ずかしいのがあんまりない



目をゆっくり閉じて、
優しくて、温かいキスを交わした
 

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