文章
□豆腐
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そして、5年生4人の作戦が始まったのだが…
「どうして皆なにも考えていないんだっ!」
…そう、皆が皆、だれかが考えているだろうと思いこんで、作戦を何一つ考えていなかったのだ。
「どうするんだよ!これじゃあ兵助の豆腐からは一生(?)逃れられないぞっ」
「そう言われても、ハチだって何も考えていなかっただろう?」
「うっ…それはそうだけど…」
「僕たちもハチが考えているかとばかり思っていたよ。ねぇ?勘右衛門」
「うん、そうだよね雷蔵。」
「うぅ…っ、わかったよ!俺が考えればいいんだろ!?考えればっ」
「あっ、ハチ!どこ行くんだよっ」
そんなわけで、八左ヱ門は作戦を考えることになったが…
「…全然思いつかない」
一人、校庭の木の上で思いきり悩んでいた。
「何が思いつかないんだ?竹谷」
「…へ?うわぁああっ!?七松小平太先輩っ!?いつから居たんですかっ」
いつの間に居たのか八左ヱ門の真正面で顔を覗き込んでいる6年ろ組七松小平太が居た。
「んー?何時から居たって、数刻前から居たぞ?竹谷が気付かなかっただけだな!」
そう言ってなははははっ!と笑う小平太に八左ヱ門もはは…っ、と苦笑をこぼした
「で?竹谷はこんなところで何しているんだ?」
「…わからないのに真正面にいたんですか」
「ああ!全然わからん!細かいことは気にしない性質だからな!」
「ははっ…そうでしたね」
(よくわからないな…七松先輩は…)