■小説2

□青イ春ニ君ヲ抱ク−あれから後−
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題:「青イ春ニ君ヲ抱ク−あれから後−」
  [其の参]
−−−−−−−−−−−
マユリが浦原を呼んだ。それが"きっかけ"であった。

浦原は乱暴にマユリのズボンに手を掛け、引き剥ぎ、マユリを素裸にしたのだ。それから自分もまた着ていた甚平を全て脱ぎ捨て、マユリの上へと跨がった。そうしてマユリの白き裸身を余す所無く撫で回し、舐め回したのだった。

浦原の唇が触れた箇所には、紅い吸い跡が残されていた。跡が付けられる度、マユリは声を上げ、身を攀った。痛いが、甘く狂おしい。そんな被虐的な感覚が、その都度毎に、マユリを包んでいたのだった。

浦原の愛撫は、その痕跡を残しながら徐々に下腹へと移っていった。既に半分勃ち上がっているマユリのモノへと手を伸ばし、ゆっくり、れろりと舐め上げた。恋しくてならないと口に含み、チュパチュパと吸い上げると、マユリのソレは硬くなり、しなやかに反り返って来るのである。それがまた可愛くて堪らなく、浦原は口に含んだ儘、マユリのソレを擦り上げていくのだった。

暫くそうしていて口を離すと、ヒクヒクと尿道口が動き、マユリのその先端からジワリと蜜が漏れ出ているのが見て取れた。
そう、マユリは浦原の口淫に、萎える所か感じ入っていたのである。浦原はそんなマユリの牡茎を、此の上無く愛おしいと想うのであった。

浦原の舌先は更にその奥へと進んでいった。マユリの脚を持ち、左右に拡げた。マユリは抵抗せずに、浦原の導きのまま、自ら身体を開いていた。
だが次の瞬間、マユリは驚いて腰を引いてしまったのだ。浦原の唇がマユリの後ろの秘めた蕾に触れ、ツプリと舌を入れて来たからである。

マユリだとて男同士の行為にソコを使う事を知ってはいたが。何ぶん自分の身体で一番恥辱を感じる部分である。見られ、接吻されるなど、マユリにしてみれば思いもよらぬ事であった。
故にマユリは浦原の頭を押し返し、何とかその行為から逃れようとするのであった。

「ア、アッ…浦原、いけな…そんな、こと……やめ、ッ…」

「ンン。駄目っスよォ、抵抗しちゃあ。ね、ちゃんとこうしてよく舐めて、解しておかないとォ。大切なマユリさんに何か有ったら大変でしょ?」

「あ、…や、アッ…ン、ッ…」

結局、浦原はマユリの懇願を聞き入れてはくれなかった。あれ程迄に優しく「嫌で有れば言ってくれ」と、マユリを気遣う素振りすら見せていたというのに、である。
そして抵抗は空しく、何の役にも立たなかった。組み伏せられ、脚を拡げた状態では力も入らぬ。
故にマユリはそれ以降、浦原からの執拗な蕾への愛撫に耐える事となったのだった。

−ピシャピシャ…クチュッ、クチ…−

わざとで有るのか、違うのか。酷く淫佚な音を発て、浦原はソコを舐めていた。
丁寧に、そうして時折焦らす様に。ヌッヌッと舌先の出し入れを始めている。感じているのか、マユリの小さな淡い蕾はヒクンヒクンと反応し、猥褻な収縮を繰り返していた。

浦原は構わず、ねぶり続けていた。そうしてマユリの内へと舌先で押し入り、粘った唾液をたっぷりソコへと含ませた。蕾の周辺は浦原の涎にて、グヂュグヂュになってしまっている。

「ああッ、可愛い。もうこんな、ッ…」

舌先での愛撫、挿入だけで過敏に反応するマユリの蕾は、浦原を感嘆させ、喜ばせた。
そしてその後。浦原は躊躇いも無く、マユリの蕾へ自分の指を、根元まで深く捩込んでいったのだ。そして円を描くように、ぐにぐにと中を掻き回したのである。

「ウ、ウグ、ック…ア…アアア、ッ…」

「ハァ…マユリさん。可愛い…好き…」

浦原はナカへと入れた指を巧妙に使い始めた。そしてその儘、舌先で辺りをしきりに舐め、愛撫した。
指と舌との絶妙な責めは、奇妙な感覚をマユリに植え付けていた。心地良いのである。それはマユリが初めて知る、身体の芯が疼くような甘美な快感であった。

指が引き抜かれ、浦原の身体が離れると、マユリは、ほぅと安堵した。快楽から離れるのは寂しく、惜しくはあったが、続けざまに与えられる強い刺激に、マユリはいい加減堪えられなかったのである。
緊張が解け、意識が混淆となるマユリ。だが、忘れられぬ甘い痺れと余韻はマユリの中に未だ確かに残されている。

「マユリさん…」

浦原は、再びマユリの上へとのし掛かっていた。
その肩へ、マユリの脚は抱え上げられていた。快感の余韻の残る蕾へと、浦原の牡茎が宛がわれていた。ソレは既に昂ぶりを見せて屹立し、硬く熱を持っているのだった。

「あの…いいっスか?」

浦原はそう言うと、頭上より神妙な面持ちにてマユリを見詰め、問い掛けて来た。
何を今更!?さっき迄散々私の身体を弄び、好きにしていたではないか!!とでも言ってやろうかと考えたが、…止めた。
その何処か申し訳無さげな浦原の貌が、マユリには何とも愛おしかったのだ。
マユリは浦原の背へ、ゆっくりと腕を伸ばした。それはマユリの"無言の了承"の現れであった。

「あ、アアッ…」

そうして、浦原のモノがマユリの中へと入って来た。肉を掻き分け、硬直した太いモノが奥まで深々と突き刺さった。
それは先程浦原によって丁寧にほぐされた故であろうか。痛みは有ったものの、マユリは呼吸を整えて、何とか凌ぐ事が出来ていた。

「ハァ…マユリさん、…愛してるっス…」

浦原はマユリに口づけて来た。と同時に、マユリもそれに応えていた。繋がったまま互いに唇を吸い合っていた。

ねちこい接吻を終えた後、浦原は動きを開始した。マユリの身体に嵌めた野太いモノを、出したり入れたり。緩慢に抜き差しを始めていたのだ。
しかしマユリの蕾は、浦原のソレでギチギチとなってしまっていた。

「アッ…アウ、うッ…ウンッ…」

「ッハ、ァ…キツ…でも、良いっス…」

やがて動きは段々と速まり、マユリは激しく揺さぶられた。
マユリの身体は、浦原のモノに貫かれ、串刺しとなっていた。グッジュグッジュ、クッチュクッチュと、浦原がマユリを貫く度、卑猥な"ぬかるみ"の音がソコより漏れる。それは、とろり、と空気までも蕩けさせる卑らしい響きであった。

そしてその様にして、強く突かれる毎に、マユリのナカは震え、収縮を繰り返した。浦原の牡茎をきつく痛い程に締め付け、得も言えぬ悦びの深淵へと導くのである。
マユリと繋がっている…浦原にしてみれば、それが何よりも嬉しくて堪らなかったのだ。

ほんの少し前まで何も知らなかったマユリのその可憐な蕾は、怒張した浦原の牡茎にて、何度も何度も、数え切れぬ程に幾度も突かれた。時に激しく、時に緩やかに。マユリは浦原に凌辱され、突かれまくったのだ。
そうしてマユリは、もはや何も考えられなくなっていた。浦原には片手にて牡茎も同時に扱かれている。限界であったのだ。
先走りの蜜液が溢れ、滴っていた。

「う、うらはら、ァ…ア、もう、ッ…」

「ンッ、ハ…ああ…マユリさんッ…アタシの、マユリさ……う、ウク、ゥッ…」

激しく貫いた後、低く呻いて痙攣し、浦原はマユリのナカに精を放った。
マユリへの愛、そして欲望全てが入り混じった、熱い精であった。それを浦原はマユリの奥深くへと、大量に注ぎ込んだのだった。
そして、そのマユリもほぼ同じく吐精し、浦原の割れた精悍な腹筋に、白き花弁を撒き散らせていた。
マユリは過ぎた快感の為、陶然となっていた。軽く意識を飛ばしてしまっている様である。
−−−−−−−−−−−
「あの、…大丈夫っスか?」

暫くして、浦原が上よりマユリの顔を覗き込んで、問い掛けて来た。
不安げなその表情。心配そうに様子を伺っている、といった感じである。

「別に、大丈夫だ。心配は要らんヨ。私を誰だと思っている?」

「そうっスかァ。良かった!!」

情交の後の恥ずかしさからか、少し憮然としたマユリの態度。だが心配無いと聞き、浦原は急に明るい表情となった。

「所で、あの…マユリさん。一つお聞きしたい事が…有るんスけど…」

「ム。何だネ、一体?浦原貴様、質問が有るなら、勿体ぶらずにさっさと言い給えヨ!」

浦原の煮え切らぬ物言いが気に入らず、ムッとした様相となるマユリ。

「なら言わせて頂きます。その、…良かったっスか?」

「……?」

「さっきの"アレ"の事っスよォ!最初マユリさん色々言って、アタシとこうなる事避けてたじゃないスかァ!…で結局、最後までシてみて、どうだったのかなァと思いまして…」

「ウッ、…馬、ッ、馬鹿がッ!!そ、そんな、こと…未だ分からぬヨ。大体、一度位で分かる訳が…」

「……へぇ…」

不意の無粋な問い掛けに、マユリは慌てふためき、赤面した。自分が浦原に抱かれ、良かったかなどと。その様なこと口で言わずとも、此れ迄の事と成りを見れば判るではないかと、マユリは内心憤っていたのである。

一方、マユリの台詞を聞いた浦原は、何を思い付いたのか、ニヤリと口角を上げて笑み、実に楽しげな表情となっていた。

「じゃあマユリさん、もっとシてみたら、答え出ます?」

「……なに?」

「試す意義は有るでしょう?幸い、夜は長いんス。時間はたっぷり有りますから…」

「な、なん、ッ…んッ!?」

浦原はそう言うと、マユリの細い顎を引き寄せ、口づけた。そうしてその精悍な肉体を、薄いマユリの裸身に合わせ、乗り上げていく。
そこにはもはや抵抗は無く。砂糖菓子のように甘い、恋人達の時間が流れるだけだ。彼らはこれから欲望に忠実となり、愛を知ることとなるだろう。

浦原の言うように、夜は長く、愛し合う時間は十分に足りているのだから。
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[終.2013.07.02]
漸く完成致しました(TーT)今回エロ部分が長く、書いてるこっちが体力の限界となりました(>_<)その分オマケとして有った、開発局や阿近のその後話なども見事にバッサリ!割愛しちゃいました(-_-)
しかし、やっと!やっと此の二人が結ばれて、きなこあずきとしましても、ホッと胸を撫で下ろしております(*´∀`*)
お気に召して頂ければ嬉しいです^^;
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