短編
□大小様々
1ページ/2ページ
そいつは、いつも突然現れるんだ。
黒髪、長身、端正な顔立ち。俗に言う美少年である。
いつものお前は、ちっちゃくて可愛らしい外見。ヘタレだが行動力がある。
そいつの名は『六道黄葉』。
蝕の時間がやってきた。各々が文字の力で、蝕と攻防を繰り広げる。
先程まで、必死に逃げていた六道(小)は突然姿を消し、長身美少年へと変貌を遂げた。
彼の『文字』の力で。
あれは誰だ。
文字を使う六道(小)自身も、変身後の姿を知らないと言う。
イメージもしていないのに何故変われるのか。
謎が謎を呼ぶ。が、それよりも今は蝕が最優先事項だった。
「危ねっ」
「難儀そうだなミソ」
「うるせえ」