短編

□悪戯をもてなす日
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「飴やるから悪戯するなよ」

 部屋に帰ってきたルームメイトに、ハロウィンらしく『trick or treat』と言おうとした刹那。
彼は一枚上手だったようだ。


「いいじゃない、年に一度だよ?」

「お前の場合毎日だろうが」

「そうだっけ?」

呆れ顔な日向くんが差し出している小さな飴玉を受け取って包みを開ける。

綺麗なオレンジ色のそれは多分ミカンの味なのだろう。


「日向くん、口開けて」

「何だよいきなり」

「いいから」

怪訝そうな目でこちらを見る彼





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