OTHER
□王子様
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―4時間目:体育。
―授業内容:サッカー。
―俺の感想:泣きたい。
本日は晴天なり。
恨みたくなるくらいに照りつける太陽。
ゾンビである俺にとって、太陽とグラウンドでの体育は拷問でしかないのだ。
とりあえず体育着に着替えたものの、やる気なんて毛ほどもない。
しかし、空気の読めないツンツン頭に無理やり引っぱられながらグラウンドへ向かう羽目になってしまった。
暑い…
とにかく暑い…
こいつら何でこんなに元気なんだ?
お前ら全員ゾンビにしてやろうか?
特にあのツンツン頭。
「おーい相川ー、早く来いよー」
噂をすればなんとやら。
来たよ、ティッシュ箱のギザギザみたいなやつ。
「何やってんだよ、サッカーやろうぜ!相川」
どこぞの超次元キャプテンか、お前は。
「暑いからやりたくない。」
「お前ホント体力ねぇんだな。」
「悪いかよ」
本当にウザいぞ、織なんとか。
こんなのといつも連んでると思うと恥ずかしくなってきた。
「とにかく、サッカーやろうぜ相川。」
早く消え失せてくれ、頼む、お願いだから。
という俺の心の叫びも虚しく、たわし頭に腕を引っ張られながら炎天下のグラウンドへと連行された。